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第9話 ページ10

車を降りると、大きさこそ屋敷に劣るが、植物を活かし、金は大胆に使われず細部に使われている、全体から魅力を感じる建物がそこにあった。

屋敷より小さい、というのは例えが悪いかも知れない。屋敷は街の端に建てられており私有地も余分にある上、しかも街で見た家なんかよりも何倍も…いや何百倍もあると思う、ようするに屋敷が大きかっただけでこの屋敷もだいぶん大きい。

車で酔っていて見えなかったが、屋敷前に続く道は緑が豊かで、設備が整っている。鬼さえいなければ理想の家、志向の家、と言ったところだろうか。

しかし残念な事に私の隣には鬼がいる、この時点で理想の家とはかけ離れている事はお分かりいただけるだろう、、

「大公、ここは?」

「私達の家だが?」

「は」

本日2回目の間抜けな声。
当然といった感じで大公(レウウィス)は言ったが私には理解できない。
心なしか大公(レウウィス)はドヤ顔をしている気がする、あくまでも気がするだけだ、仮面もあるし完全に見えるわけではないし、いやしてない…してるわけない…

「仮面は支持しない時はつけなくていいよ、ほとんどつけることはないと思うが」

その言葉には、この屋敷からは逃げられないという事を示していた。
外に出たら鬼が沢山いる、見つかったらタダじゃすまない、けど仮面はほぼつけなくていいときた

「わか、り ました………」



遊ばれている、

でも、きっとそれは
事実なのかも知れない

涙が引っ込んでしまうくらい
恐怖を殺してしまうくらい

深い絶望が私を飲み込んだ。

大公(レウウィス)が勢いよく私の手を引き、立たせる、急な事で驚いてしまった。大公(レウウィス)との身長差で一瞬浮いてしまう。


「この世界を怨むんだ、そして憎め、君の運命は変わらないさ、

だがそれだけじゃつまらないだろう?」


訳が分からなかった、こんな世界嫌でも怨んでいる、ぶち壊してやりたいくらいには
…それを心だけに留め、目の前にいる鬼にすら怯える私は情けないのだろうか?正しい判断なのだろうか。そんな事知ったこっちゃない、私は生きたい。

「私を殺してみ給え」

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-  ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2023年2月14日 21時) (レス) @page19 id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
月影シオリ(プロフ) - レウウィス好き過ぎて「レウ」と読んでしまう夢女は私です!←…ごめんなさいw 作者様の書くレウウィス公がほんとイケおじ過ぎてかっこよくて大好きです! (2021年5月16日 18時) (レス) id: 93cdb2de7b (このIDを非表示/違反報告)
ココロ(プロフ) - はじめまして。最近約ネバ読みはじめて、レウウィスが生きてたシーン見てレウウィス沼にドボンしました。血眼になって探しても他になかったので、更新再開が嬉しいです。応援しています、更新頑張ってください! (2021年2月24日 21時) (レス) id: ab8077af61 (このIDを非表示/違反報告)
山葵醬油 - すごく面白いです!続き楽しみに待ってます! (2020年12月12日 14時) (レス) id: 61cb7b491c (このIDを非表示/違反報告)
うらら(プロフ) - それ私も思いました!この作品を見てレウウィスの作品他にもないかなと思ったら全くなくて、だから、更新されて凄い嬉しいです!続き楽しみにしています。これからも応援しています!!! (2020年11月23日 15時) (レス) id: e068332aca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:薙(nagi) | 作者ホームページ:http  
作成日時:2019年4月15日 1時

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