甘ったるい彼等④【短編集】(雪男) (ページ9)

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you side

女の子２日目の夜
腹痛だけでなく、量だって一番多いのに油断した…

明け方トイレに起きて、温かい彼にくっついて二度寝をしようと
戻った先の光景が最悪すぎて言葉も出なかった。

折角、明日は夕方からだからゆっくり寝れるねって言ってたのに
休ませてあげたかったのにこんなことで起こしてしまうなんて

情けなくて、悲しくて、ついでにお腹だって痛くて涙が出そうで、でも彼が汚れてしまう前にこの惨状を片さないといけなくて、汚れたズボンと下着を脱衣所で着替え、シーツを準備して出来るだけ静かに照を起こした。

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洗面所に入ったところでドタドタと追いかけてくる足音が聞こえて、ドアが開きそうになったので慌てて鍵を閉める。

「ごめん、今入って欲しくない」

『ぁ…そうだよな、ごめん』

「こっちこそごめん」

起こしちゃって、汚しちゃって、寝起きから嫌なところ見せちゃってごめん

もう体も気持ちもいっぱいいっぱいで、シーツたちを手洗いしながらボロボロ泣いた。

洗濯機に乾燥まで任せて、なんとか涙を引っ込めて照の元へ帰ろうとドアを開けると、洗面所の前の壁へもたれて座る彼が居てびっくりする。

『おつかれさま』

「うん。ごめんね、朝早くからバタバタして」

『なんも謝ることない。おいで』

「ん」

『なぁんで泣くの』

「んん…」

大きな体にふんわりと包み込まれるとどんな痛みも心の不安定さも消えていく気がして、また涙が溢れた。

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