甘ったるい彼等④【短編集】(雪男) (ページ8)

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【💛】愛情の受け渡しについてページ8

照 side

「＿＿＿る、ひかる、」

微睡みの中、小さな声と共にゆるく肩を揺すられる感覚がして
目が覚める。

昨夜たしかに抱き締めて眠りについたはずの温もりが腕に無くて
声の主を見ようと重い瞼をこじ開けると、ひどく困り顔をしたAが俺を見下ろしていた。

『どした……』

「ごめん、ちょっとだけベッドから降りれる？」

『…んん』

寝起きが悪い俺は頭で考える前にズルズルとベッドから這い出し、持っててと言われたタオルケットを抱き締めながら床に座り込んだ。

「ごめんね…」

今日何度目かのごめんを口にしながらテキパキとシーツを交換して寝室を出ていくA

『ぁっ』

そこまで見送ってやっと頭が覚醒して、慌ててタオルケットを投げ捨てて後を追った。

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