甘ったるい彼等④【短編集】(雪男) (ページ26)

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【❤】イメージチェンジページ26

you side

ふとビルのガラスに映った自分を見て立ち止まる

…うん、やっぱりいいな

彼はどんな反応をするだろうか
想像しただけで口元が緩んでしまうのを我慢して歩みを進めた。

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待ち合わせにはまだ早い時間に到着したので、いつものお店に入って連絡を入れる。

＿「早く着いちゃったからカフェ入ってるね」
＿『了解、なるべく急ぐよ』
＿「本読んでるからのんびり来て？」
＿『本に俺の時間取られるの嫌だから急ぎます』

涼太らしい文面にまた口角が上がってしまいそうになった。

それから20分もしないうちに電話が掛かってきて、本当に急いでくれたのか少し息を切らした声がイヤホンから聞こえてくる。

＿『お疲れ様、どこにいる？』

＿「涼太もお疲れ様。いつもの席座ってるよ」

そう答えながら手櫛でサッと整える

帰宅を急ぐ人並みの中、見慣れたスマホケースを耳に当てながら
こちらに向かって歩いてくるその人。
いつもよりわくわくとドキドキとが止まらなくて落ち着かない。

＿『いつものって、窓際だよね？』

＿「うん、そうだよ」

＿『居なくない？』

＿「ふふっ、いるよ？私涼太見つけてるもん」

＿『えー？』

キョロキョロと私を探す姿が見慣れなくて可愛いなと思う
いつもはスマートに迎えに来てくれちゃうから

＿『からかってないよね…？』

＿「からかってませんよー」

不安そうな声を出しながらカフェまであと２mの距離まで近付いたところで、ふっと彼と目が合った。

ヒラヒラと手を振って見せるとスマホを耳から離してポカンと口を開けて固まってしまう涼太。
あ、それも可愛いな
なんて思いながら飲んでいたカップをゴミ箱に捨てて外へ出た。

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