甘ったるい彼等②【短編集】(雪男) (ページ12)

今日:265 hit、昨日:465 hit、合計:201,562 hit

| ページ12

ラウール side

「あっつーい！」

ねぇいつ夏来た？！と言いながらリビングへ入ってくるAちゃん

荷物をキッチンに置いて、洗面所で手洗いを済ませて戻ってくるとまぁるいおでこが丸見えになっていた

『夏だねAちゃん』
「子どもっぽい？」
『めーっちゃ可愛い毎日してほしいほんとに可愛い』
「…もういいもういい！あーーあつい！」

耳赤いし照れてるのバレバレなのに外気のせいにするんだ(笑)

「ラウ、いま食べるー？」

うんと返事すると『ちょっとまっててー』とキッチンから返される

Aちゃんを待つ間、ソファーに腰掛けてテレビを付けると夏のフルーツ特集をやっていて、やっぱり注文変更すればよかったとちょっと後悔、、

「はーい、おまたせ」
『ありがと～って、えっ』
「ん？」

Aちゃんが持ってきてくれたお皿には甘味ではなく、オレンジにキウイ、スイカに、ぶどうなど今まさにテレビに写ってた物たちが綺麗にカットされて並べられていた

「やっぱりケーキとかの方がよかった？」

『違う違う！俺めっちゃ果物食べたかったの』

「よかった～、暑くてフルーツに惹かれちゃったんだよね」

『やばい、めっちゃ嬉しい』

「最近多いね、こーゆーの」

『ほんとに！』

.