61.努力の話・前編 ページ14
「…手芸、読書、運動……」
スマホの中に表示されている記事をブツブツと読み上げていく。
「――……料理」
目に止まった、ひとつの単語。
指を素早く動かして、�猯鼠� 簡単 レシピ�瓩板瓦戮討い�。
「…野菜炒め」
ある記事に書いてあったレシピを目に通していく。
…うん。これなら私にでも出来そう。
そこからは早かった。
お母さんに台所の使用許可をもらって、味見役に弟を任命したり。
レシピを目に通しながら、ルンルンと野菜炒めを作っていった。
「…な、なに……これ……」
だから、フライパンの上にのっている黒焦げの野菜炒めもどきは何かの間違いだろうか。
私の中では三ツ星レストランで出せるほどの野菜炒めができる予定だったのに。
どうやら、私には料理の才能――というより、物事の大体に関して才能がないらしい。
「っ…今回こそは才能アリだと思ったのに……っ！」
ヤケクソになってフライパンにのっている黒焦げに手を伸ばす。口の中に入れると、サクッと音が鳴った。
野菜のクセにサクッ、だなんて…！
「に、にがいぃ……」
予想通りの味だった。
肩を落として、フライパンにのっている黒焦げを睨む。
料理で才能ないとか…もう、私には何の才能があるんだろう。
「…もう、頑張るしかないんだろうなぁ」
冴や凛みたいにスポーツ万能でもないし、勉強も全然できない。こんな私には、何も無いから。
「……料理、続けてみようかな」
だから私は、努力して才能を手に入れるしかない。
私に光るものがあれば、冴も凛も私を見てくれるはずだから。
「…よしっ。お母さんに料理教室通わせてもらおう」
ガッツポーズをして高らかに宣言する。
まずは、料理教室に通って料理のイロハを身につけよう。
きっと、私にも出来るはずなんだから。
努力すれば報われるはずだよね。
❁︎
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 352人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
湊(プロフ) - めんちさん» めんちさん、コメントありがとうございます！私もまだまだですので、一緒に頑張りましょ！💪 (6月26日 20時) (
レス) id: 8e39c25e39 (このIDを非表示/違反報告)
めんち - めっちゃ面白いです！私も夢小説かいてるんですけど国語力なさすぎるので湊様みたいに楽しいお話つくりたいです (6月26日 14時) (レス) id: 05dd0f2a4d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：湊 | 作成日時：2023年6月26日 9時
