五試合 ページ7
*
『お願い、ですか？』
人差し指をピンとたて、こちらをみる坂田さん。
その表情はなんだかニヤついていて嫌な予感がはしる。
悪寒を感じ思わず顔を歪めてしまった。
「えぇ！？そんな嫌そうな顔する！？」
私の顔を見、大袈裟に反応して身体を傾ける動作をする。忙しいな。
「簡単なことやから！ねっ？」
お願い！と顔を近付けられ、上目遣いにいわれれば断われるわけない。
まだ昨夜の罪悪感は拭いきれたわけでもないし、何よりその大きく輝いた目は狡い。
まるで、ぎゅぅっと両手で私の手を包み込む彼は捨てられた子犬の様で。
『…何すればいいんですか。』
結局、坂田さんには負けてしまう。
肩を落として承諾したのだった。
「よっしゃ！きいてくれるんやね！」
途端、いつの間に入手したのか、彼の物と思われるスマートフォンと私のスマートフォンを机の上におく彼。
凄い勢いで置いたのかガタっと机がなるが、無視して何かのアプリを開いていく。
あの、人のスマホ…割れます…
操作が終わったのか、放置されたもう一方の私のスマホを片手で差し出し、受けっとったのを確認すれば、
「ID！教えて！」
と元気よく発する坂田さん。
画面には、見慣れたメッセージアプリ
の、[友だち追加]と記された欄。
『え、そんなことでいいんですか？』
正直、何かの商品とか売りつけられたりするんじゃないかと思っていたから拍子抜けしてしまう。
基本一夜過ごした男性とはもうやり取りはしない主義だが、坂田さんとなら別にいいか、よく分からないけど。
そう思い、何ともかるーい気持ちでIDを伝える。
ぴこん、と鳴る通知とともに新たに追加された坂田さんのアカウント。
アイコンは友達か誰かだろうか。
坂田さん含む4人が画面に向けて笑いあっていて頬が綻ぶ。可愛いな。
隣にはいるが、よろしくです。と可愛らしいデフォルメキャラが呟いているスタンプをトークに送信した。
「んふふ、Aちゃんと繋がった〜」
にこにこと、嬉しそうにトーク画面を此方に見せてくる。なんもしなければこんなに可愛いのに‥
「Aちゃん、何かあったらすぐ呼んで？……お互い、たまるもんたまるやろーし？」
先程までの笑顔とは一転、大人びた笑みを浮かべ口角を上げる坂田さん。目尻がぐっと下がって色気が倍増している気がする。
ほんと、なんもしなければ可愛らしいんだけど…‥
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さざんか(プロフ) - 終わり！？！？まだまだこれからですよ作者様……！！！うらたさんも志麻さんも登場してないですし、なによりこんないい所で終わるなんて生殺しじゃないですか！！！！続き待ってますから!!!!!!!!!!!😭😭 (2023年1月21日 0時) (
レス) @page11 id: 20c7caba78 (このIDを非表示/違反報告)
ちょこ - 終わってます！戻ってきてください！続き楽しみに待ってます！ (2021年9月17日 1時) (レス) id: 5ad0b4ef6a (このIDを非表示/違反報告)
よ(プロフ) - 瑠珂さん» コメントありがとうございます。瑠珂様のお言葉で創作意欲が上昇致しました！嬉しいコメントありがとうございます！今後ともこの物語をどうぞよろしくお願い致します。 (2020年2月17日 16時) (レス) id: 4992fa2252 (このIDを非表示/違反報告)
瑠珂(プロフ) - 更新ありがとうございます！続き読むのがめっちゃ楽しみです！！ (2020年2月17日 14時) (レス) id: da9dad6d7f (このIDを非表示/違反報告)
よ(プロフ) - ちぃさん» コメントありがとうございます。好きといっていただき嬉しい限りです！このお話を好きになっていただきありがとうございます。これからもよろしくお願い致します！ (2019年12月1日 10時) (レス) id: 4992fa2252 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：よんり | 作成日時：2019年11月24日 10時
