【幽遊白書・遊戯王・弱虫ペダル】鈍感少女が愛される (ページ9)

今日:3 hit、昨日:0 hit、合計:2,491 hit

番外編前編ページ9

☆この話と正反対の夢主ちゃんです。

Aはソファにもたれながら、ウトウトし始める。
「う〜………明日もやる事いっぱい……
あ〜、買い物も行かなきゃ〜………」
「………A？」
自分を呼ぶ声が聞こえ、声主の方を向くと、そこには凍矢の姿が。
「あー凍矢…お風呂上がったの？」
「あぁ、Aも風呂早く入れよ」
「うん、ありがとね」
凍矢が冷蔵庫から、水を出し、コップに注ぐ。
コトコトコトと心地よい音が、Aの眠気を余計に誘い出す。
「うーー………」
「……A、そんな所で寝たら、風邪ひくぞ」
「うん……分かってる………」
凍矢はソファに静かに座ると、小さな氷の結晶を、Aの首に軽く吹き付ける。
「ヒャッ！！？
ちょ！？冷た……」
「こうしたら、目が覚めると思ってな」
クスリと笑う凍矢を、Aが軽く睨む。
「もー、心臓に悪いよー」
「すまない」
凍矢が静かに笑って、リビングを立つ。
それと同時に酎が酒瓶を持って、入ってくる。
「Aー！お疲れちゃん！」
「ちょ、酎……お酒また飲んでるの？」
酒の臭いに顔を顰めると、酎がガハハと笑う。
「んぉ？Aチャンも飲みますかぁ？」
「いや、良いです
酔っ払っちゃったら大変だもん」
「たまにはどうだ？」
「それ、毎日言ってるじゃん」
「なぁー、そんな遠慮すんなって」
「え、いや…ちょ、酎」
酎がAの腕を掴む。
Aは逃れようとするも、酎の強い力の前ではお手上げ状態。
「ほれ、ほれぇえ」
「いやっ…！ちょ、やめてっ…」
酎が酒瓶をAの口に近付けた途端、ヨーヨーによって二人は離された。
「チッ、覚えてろよ鈴駒」
酎が離れ、鈴駒が寄り添う。
「大丈夫かー？！A！」
「鈴駒……ありがとね」
「いいよいいよー！
ったく、酎のやつ…悪酔いばっかだな
ホントごめんよ」
「なんで鈴狗が謝るの、大丈夫だよ」
「…………Aってさ、ホントに優しいよねー」
「え！？そ、そんなことないよ」
「えー、だってさ、毎日家事大変なのに、文句一つ言いやしないし、オイラ達が怪我しちゃったら、手当てまでしてくれるもんねー」
「そ、そんな……いや、当たり前だと……」
「そ、こ、がー！優しい所なのー！」
鈴駒が口をとんがらせると、Aが優しく微笑んだ。
「鈴駒…ありがとね」
「え、あぁ、うん……」
鈴駒が顔を真っ赤にして出ていく。
Aも無論、顔が真っ赤だ。