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太宰は一人、騒がしい人の群れを華麗にすり抜け、先にある橋へと向かう。
その橋から飛び込んだ彼の顔は笑ったような困ったような微妙な顔だった。
流れがだんだん急になってゆく。それに従って閉じていた目を更に濃く濃く、黒で塗りつぶしていった。
太宰が気にかけたのは幹部の欄であった。実に心が痛む文章が記されていた。
‘幹部補佐 A’
もう武装探偵社にまで名を轟かせる様になったのか、と感心してばかり入られない。
幹部補佐となっては勿論、裏世界や表の世界までも敵に回してしまう。
幹部を捕まえて情報を吐かせるよりも幹部補佐から情報を経た方が何かと効率が良い。
幹部の異能は殺戮に特化している、が、幹部補佐の場合サポートが殆ど。殺傷能力は幹部に比べて少ない。(太宰の場合は例外であったが。)
其れに幹部補佐は謂わばマフィアの今後の策に大きく貢献する人物。故に頭脳も常人並では困る。
出世したな、と思うが矢張り心配でしかない。彼女の異能は実に簡単な仕組み、御伽噺の狐のような異能だ。
狐を守る柵の役になる誰かが必要。
「…A」
酸素の泡を吐き、奥深くへと沈んでいった。
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chiyo(プロフ) - 見てください!!お気に入り登録者数が777(トリプルセブン)ですよ! 作者さん!明日の金運に期待できますよ! (2019年1月7日 23時) (レス) id: cf9c619e41 (このIDを非表示/違反報告)
雨音きこ(プロフ) - 時雨さん» うまかったッス。 (2018年2月13日 20時) (レス) id: 8cbcf612bf (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 雨音きこさん» んだとこの野郎。羨ましい奴め。 (2018年2月13日 20時) (レス) id: 23b0d452e1 (このIDを非表示/違反報告)
雨音きこ(プロフ) - 時雨さん» こないだ食べた((ドヤァ (2018年2月13日 20時) (レス) id: 8cbcf612bf (このIDを非表示/違反報告)
時雨(プロフ) - 雨音きこさん» 蟹、蟹、蟹〜♪蟹食べたい。 (2018年2月13日 19時) (レス) id: 23b0d452e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:時雨 x他1人 | 作者ホームページ:
作成日時:2018年2月4日 1時