第1話 「まただな」 ページ1
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----心地良い日も、雨が降り止まない日も、陽射しに苦しむ日も、風の冷たさに震える日も、寒さが頬を刺す日も。どんな天気でも彼女といる日は輝いていて、眩しかった。
「まただな、精市」
そうだね、と半ば呆れたように呟いた幸村に柳が苦笑いを浮かべた。出会ってから時は流れ、気が付いたら高校3年生になり着慣れた深緑のジャケットが体の一部のように感じられた。
幸村のテニスを主軸に過ごしてきたが故に学生生活は特に事件が起こるわけでもなく、良く言えば平和で悪く言えば面白味のない毎日であった。そんな平和で面白味のない毎日がどれだけ尊いものなのか、幸村は知っている。まるで、ないものねだりだ。
そんな幸村の日常に光が射した。
光と呼ぶには大袈裟だがそう呼べなくはないような粒子が幸村の日常に現れた。何処からか向けられる視線が痛いと感じた日を思い出す事は出来ないが、気が付いたらある女子生徒からの視線に意識を向けるようになった。かの有名な立海テニス部部長という役職を担っている手前、自分に向けられる視線には慣れていたが、痛いと感じる視線は初めてであった。
端的に言えば痛いくらいの視線を向ける生徒に興味を持ったのが始まりだった、そう思う。
基本いつも隣にいる柳が幸村が気が付くよりもその視線に気が付いているのは明白で、聞くまでも、言うまでもなかった。
だが、幸村にその視線を向ける生徒を見付けたのは、視線を向けられた張本人である幸村が先だった。痛みひとつ無い艶やかな黒髪を風に靡かせながら友人と談笑する姿は、ただの平凡な女子生徒に変わりなかった。しかし、その姿がやけに幸村の目に焼き付いて離れなかった。理由は分からない、けれど目を細めて微笑んでいた彼女が瞼の裏でも笑っているような気がした。
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福原(プロフ) - ゆきもりさん» コメントありがとうございます❤︎そう言っていただけて光栄です(;_;)緩くではありますがぜひお付き合い下さい❤︎ (2022年7月29日 11時) (
レス) id: cc2ff694b3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきもり(プロフ) - 第1話から心奪われました...恋が始まる予感....更新楽しみにしています^^ (2022年7月28日 14時) (レス) @page3 id: 1e05fd341a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：福原 | 作成日時：2022年7月28日 14時
