もう野球はやめたんだ。

5年後 ページ4

俺は晋太郎と同じ【大阪桐蔭】に入学した

もう3年生だ

うちの学校は春夏連覇に向けて猛練習中

意識失いそうなくらい辛いけど

その分くそ楽しい


俺はどこのポジションでもできる

打者 投手 内野手 外野手

全部基本的にできる

でも今はずっとファーストにいる


ここが1番できる


【でもやっぱり足りない】

比べられてる

また俺が下

どう頑張っても努力は天才に届かないって

この5年間でよくわかった

消えたい 野球なんかやらなきゃ良かったなんて

言いたくないのに言うしかない


『翔平も晋太郎も俺を置いてく

やっぱりあの二人だけがお互いがライバル

俺なんか居ない誰の目にも映らない』



ガラガラ

藤｢ユキ？何してん？はよ行かんと遅れるで？｣

しっかり笑え

『まじ！？ヤバっｗぼーっとしてる場合じゃねぇ!!!!』


2人で廊下を走る



大阪桐蔭は春夏連覇を達成した

翔平とも対決したけど全然成長してる

テレビで2人共めっちゃ注目されてる


藤｢なぁユキ？卒業したらどうするん？｣

『俺はプロになりたいなぁ』

これは昔からずっと

翔平と晋太郎二人共に言い続けてる


もちろん嘘に決まってる


【プロに入ったってきっと俺は二軍止まり】


俺がお前らみたいに陽の当たる所に行けることなんか

一生無いんだよ


『晋太郎は？何すんの？』

藤｢俺もプロ行くで!!!阪神にな!!!｣

そっか

『頑張れ…応援してる』





卒業式


私達はこの日卒業した


あの二人とはもう会わなくなるだろう


でも憧れていた…プロになる事を

『何かあったら嫌だから2人の連絡先は消しとこう…』

数年後→←転校

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す