20:ミニマリスト ページ20
Noside
常盤の部屋は殺風景だった
7畳ほどの部屋にはダンボールが部屋の中心と隅に1つずつ置いてあり
1つはテーブル代わり1つは何か書類が入っている
そして見るからにペラッペラの布団がしかれている
「酷いな」
『人の部屋になんてこと言うのさ
ミニマリストと言っておくれ』
そんなことどうでもいいという風に常盤を座らせると簡単な手当をした
「とりあえず服でも着替えろ
風邪をひくぞ」
常盤は確かに寒いと降谷を置いて風呂場に消えていった
◇
『あれ、まだ帰ってなかったんだ』
バスタオル1枚だけ身体に巻き、缶ビール片手に部屋に戻ってくる
「服を着ろ!服を!!」
『えぇ、ここ私の家なんだけど』
仕方なくキャミソールと短パンを身につけると
風呂に入ったため崩れてしまった包帯をまた降谷が巻き直す
その間は特に話すことはなく常盤は水を飲む勢いでビールを飲んでいる
「俺と会った時も飲んでなかったか?」
『飲んでたけど?
飲むかい?』
「車で来てるんだ
遠慮しておく」
『あ、今日の報酬もちゃんと振り込んでね』
「分かっている」
そこで会話が途切れてしばらく沈黙が続いた
常盤はその間にビールを飲み干し開けた窓からぼーっと外を見ていた
『帰らないの?』
「言われなくてもそろそろ帰るさ
また何かあったら依頼する」
『おっ、常連さんになってくれるのかい?
儲かるぞ〜』
「何かあったら、だからな」
『はいはい
じゃあね、降谷零さん』
「安室透だ」
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作者名:ちろる | 作成日時:2023年8月13日 1時