何でも屋。【名探偵コナン】 (ページ17)

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１７：マンションページ17

Noside

歩いてマンションまで帰ると常盤の視界の中に見覚えのある車が停まっているのが見えた

途中コンビニに寄って買った飲みかけの缶ビール片手にその車に近づくと助手席の窓が開く

『マンションの前で何してるんだい』

｢君を待ってた以外に何があると思うんだ

とりあえず乗ってくれ｣

仕方ないなぁと車に乗ると手からぶら下げた袋に気がついた

｢食品なら部屋に置いてくるか？｣

『全部カップ麺だから大丈夫だよ

唯一冷やさないといけないビールはちょうど今飲み干したから』

そう言って常盤は空いた缶を振って見せた

｢帰りながらビールを飲んでいたのか……｣

『喉乾いちゃってね』

｢……まぁいい

今日これからもう用事は無いか？｣

『ないよ』

｢じゃあ君に依頼だ｣

『当日予約は受け付けてないんだけどなぁ

まぁいいよ

依頼って何？』

｢猫探し｣

少し小さめの声で降谷がそう言うと常盤は人の車だというのに勝手に窓を開けて煙草に火をつけた

｢人の車で、、｣

『人の車で煙草吸いたくもなるよ

急いでるからもっと緊急のことかと思ってた』

｢これも十分緊急だ

今日中に見つけろと飼い主が怒り狂っている

逃げ出した場所や好きな物も容姿以外何も教えてくれない｣

『私立探偵も何でも屋みたいになってるね』

｢やめろ、シャレにならん

それで情報屋も兼ねていると言っていたのを思い出してマンション前で待っていたんだ｣

『連絡すれば良かったじゃないか』

｢連絡先交換なんかしていないだろ｣

『そうだっけ』

そう言うと常盤は煙草を咥えてメモ帳にペンを走らせ、そのメモをちぎって渡した

｢連絡先か？｣

『話の流れからしてそれしかないだろう』

｢意外だな

自分の情報提供になるんだろ

…まさかまた前みたいに奢らせる気か、？｣

『まぁ～……普通に私が住んでいないマンション前で待たれて通報されても困るしねぇ』

その瞬間かなりのスピードで走っていた車はキキーッと停まった

『ちょっと、危ないな』

｢あのマンションに住んでるんじゃないのか？

スケジュール帳の後ろに書いていただろう！？｣

『あそこは知り合いが住んでるマンション

あの後その人に用事があったから君に送らすためにスケジュール帳に書いただけで私は住んでいないよ？

私はもっとボロいアパート』