何でも屋。【名探偵コナン】 (ページ16)

今日:4 hit、昨日:11 hit、合計:753 hit

１６：私のイチオシページ16

Noside

今日最後の仕事が終わった常盤は近所のスーパーへ向かった

自動ドアが開くと中の騒がしさが壁のようになってぶち当たる

センサーで放たれるいらっしゃいませという声を聞きながらスーパーの中に入った

常盤は料理というものを一切しない

なんなら家事全般しない

そのためカゴの中に入れられるのはだいたい菓子パン、缶詰、カップ麺など調理しないものばかりだ

今現在もぽいぽいとカップ麺をカゴに入れている

｢カップ麺……｣

たまたまそのコーナーを通ったのか眼鏡をかけた男性が常盤を見てそう呟いた

『あ、邪魔かな

今退けるよ』

｢いやそういう訳では……

ただあまりにもカップ麺ばかりカゴに入っているので驚いてつい口にしてしまいました

カップ麺お好きなんですか？｣

『これだけカップ麺ばかりだと驚かれるのも当然か

カップ麺はまぁまぁ好きかな

特にこのネギカップ麺が私はイチオシだね

おにーさんも機会があったら是非食べてみてよ』

｢イチオシと言うのなら1つ買いましょうか｣

そう言って眼鏡の男性は常盤イチオシのネギカップ麺を自身のカゴの中に入れた

『おにーさんも気に入ってくれればいいな』

｢そのおにーさん……ってやめませんか？｣

眼鏡の男性は沖矢昴と名乗った

続いて常盤も名乗る

｢25歳でしたか

20歳くらいかと……｣

『よく言われる

お酒も煙草も未だに年齢確認されるんだ

困ってしまうよ』

｢お酒と煙草ですか｣

『酒豪でヘビースモーカー

友人からは最悪だとよく言われていたよ』

｢お酒なら私も好きですよ｣

沖矢のその言葉を聞いて常盤はパチンと指を鳴らした

『なら私にイチオシのお酒を教えてよ

君にカップ麺のイチオシを教えた代わりにさ』

いいですよと言うと酒コーナーまで常盤を連れて行った

『さぁ、君のイチオシはどれかな！』

｢これですね｣

沖矢が手に取ったのは”バーボン”

常盤の眉がピクっと少し動いた

『＿へぇ、バーボンか

じゃあコレにしようかな

もしまた何処か出会ったら一緒にお酒でも飲もうよ

じゃあね、沖矢さん』

常盤は沖矢の手からバーボンを取るとそのまま鼻歌を歌いながらレジへ向かった