2:何でも屋 ページ2
『珈琲1杯お願いします』
「は、はい」
2人の会話を聞くことに集中しすぎて反応が少し遅れてしまった
毛利さんと一緒に居たコナン君はすぐさま女性の元に駆け寄って行った
毛利さんは気が付いてないようだ
「おねーさん、すっごい綺麗だね!」
『ありがとう』
「さっきのおじさんと何を話してたの?」
『ちょっとお仕事の話をね』
「おねーさん何の仕事してるの?」
『好奇心旺盛な子だね、何だと思う?』
頬杖をつき目の前に座ったコナン君に問いかける
そのタイミングで珈琲を持って行った
「うーん、分かんない
安室さんはわかる?」
「なんでしょうか…
僕も気になりますね」
『珈琲ありがとう
君までもかい』
「少し話が聞こえてしまったので」
『あぁ、なるほど
私の仕事はなんて言うんだろうね
何でも屋…かな
情報屋としても働いているから
これ以上の質問は情報提供としてお金をとるよ』
そう言って女性はコナンくんに軽くデコピンをした
何でも屋というフレーズが引っかかって一般人という可能性はまた低くなる
「では僕がこの珈琲代金を払うのでお名前だけ教えてください」
『常盤
珈琲1杯分なら苗字くらいしか言えないよ
じゃあご馳走様』
カランカラン
常盤と名乗った女性はそのまま店を後にした
◇
「どうせ君のことだから発信機でも取り付けたんだろう」
安室さんにそう聞かれて俺は少し俯いた
あの常盤という女性に確かに発信機を取り付けようとした
……がその発信機はすぐに気が付かれて立ち去る時に机裏につけられてしまった
そのことを安室さんに言うと眉間に皺を寄せた
「これで彼女が一般人であるという可能性がまた低くなってしまった」
「安室さん、あの常盤って女の人知ってたの?」
「いや今日初めましてだよ
ただ全身真っ黒だから組織が頭をよぎっただけだ
またこちらで調べておくよ」
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作者名:ちろる | 作成日時:2023年8月13日 1時