何でも屋。【名探偵コナン】 (ページ1)

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１：貧乏ゆすりページ1

ガタガタガタガタ……

ポアロの比較的奥の席ではスーツを着た男性がイライラしたように貧乏揺すりをしていた

時々時計を見ては舌打ちをしていることから待ち合わせ相手がなかなか来ないのだろう

「あの人、なんか怖いね…」

「だね…」

男性が来店して30分程経っただろうか

真っ黒な格好をした一人の女性が来店した

独特の雰囲気を纏っていて肩上でぷっつり切りそろえられた白髪が印象的だ

組織のことが頭をよぎりそちらの方に意識をやってしまう

彼女が待ち合わせ相手のようで男性は女性を見るなり勢いよく立ち上がった

「遅いですよ！！」

『まぁまぁ落ち着いて

私は13時に待ち合わせと言ったよね

今は何時かな』

「13時だが大人なら早めに来るのが常識でしょう！」

『貴方の考えを私に押し付けないでもらいたいね

何ならこのまま帰ってもいいのだけど…』

「…分かりました」

『では本題に入ろうか』

女性はにっこりと笑うとバサッとクリップで止められた書類を男性の前に置いた

『君が求めていた情報の全てだよ』

男性は目を輝かせてその書類に飛びつこうとすると女性はその書類を手でスっと自分側へ引いた

『報酬がまだだよ』

「あぁ！そうでしたね」

男性は分厚い封筒を女性に渡し女性は中身を確認すると書類を男性に渡した

『ちゃんとルールは覚えているね』

「覚えています、じゃあありがとうございました！！」

男性は書類を鞄にツッコミ、バタバタと店を出て行った