___ チーズケーキ ページ1
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あーもう最悪。
今日の天気、昨日の時点では晴れだったのに今天気予報を見れば雨予報。
傘持ってないのに。
隣を歩いて行く人達の手には傘が握られていて、私の手には昨日張り切って作ったチーズケーキの入った紙袋。
憂鬱な気分だってその右手に握られた紙袋を見れば、心は晴れになる。
せっかく作ったんだから絶対に渡す。
そう決め込んで軽い足取りでバス停までの道を歩き出す。
人通りの少ないバス停までの道のり。
_____ﾋﾟｺﾝ
左手に握る携帯がメッセージを来たことを知らせる。
ミンギュA、俺彼女できた!前言ってたあの先輩!やばい!いつ大学着く?惚気けたいんだけど
『…は？』
携帯を握る手に力が入らなくて、携帯は音を立てて地面に落ちる。
右手に持つ紙袋にはギュッと力が入る。
昨日ミンギュが喜ぶ顔を思い浮かべて、美味しいって食べてくれるミンギュの顔を思い浮かべて、ウキウキで作ったのに。
なんだ、彼女って。
ミンギュの誕生日にこそ、告白をすると決めて一生懸命ケーキ作って、告白はなんて言おうか、なんて悩んでたのに。
良かったこの道は人通りが少なくて。
だってこんなにも泣きそうなんだもん。
誰かに見られたりなんかしたら、恥ずかしいもん。
もう空だって今すぐに泣き出しそうなくらいに曇ってる。
紙袋がバサっと地面に落ちる音が聞こえたのに、拾う気にも見る気にもなれなくて、ただ私と同じように泣きそうな空を見ることしか出来なかった。
｢大丈夫、ですか？｣
いきなり聞こえたその声にビックリして、我に返って前を見れば帽子を深く被ってマスクをした人が私を見て心配そうに立っていた。
いや、全然大丈夫じゃないです。見ての通り。
彼は何も言わずに地面に落ちている携帯とケーキを拾う。
｢はい｣
優しく目が弧を描く。
『す、すみません…、』
精一杯振り絞った声は震えていて、視界はどんどん潤んでいく。
携帯を受け取ろうと手を伸ばすけど、手も小刻みに震えている。
｢美味しそうですね。｣
ポタリ。
あぁもう耐えきれなくて涙が出たんだと思った。
でもそれは雨の雫。
彼のその一言が単純に嬉しくて笑って見せれば今度は雨じゃない雫が頬を伝う。
『それ、あげます。』
｢い、いや、でも…｣
『いいんです、もう。
あげたかった人は受け取ってくれないと思うから。』
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ケロちゃん。(プロフ) - きょんさん» こちらこそありがとうございます🥹嬉しいです߹~߹ (2022年6月11日 22時) (
レス) @page19 id: 6e1f997a93 (このIDを非表示/違反報告)
きょん(プロフ) - 最高すぎます。もうにやにやとまりません！！こんな物語我得でしかないです！！ありがとうございます (2022年6月11日 15時) (レス) @page19 id: 6d9e8baccd (このIDを非表示/違反報告)
ケロちゃん。(プロフ) - alone99さん» 嬉しいコメントありがとうございます( ⸝⸝⸝ᵕ ̫ ᵕ⸝⸝⸝ ) (2022年6月3日 19時) (レス) id: 6e1f997a93 (このIDを非表示/違反報告)
alone99(プロフ) - もうすでにめちゃめちゃ好きな雰囲気のイマク出てきそうでワクワクです！応援してます！ (2022年6月3日 17時) (レス) @page4 id: 7bd05b70b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ケロちゃん。 | 作成日時：2022年6月3日 0時
