88話 ページ42
ｶﾞﾝｯ
恵｢ｯ…！｣
恵が見えた途端急いでドアを閉めようとしたが恵がそれを難なく抑えた。
A｢恵離して！帰って！
…帰らなかったら力ずくでドア閉めるよ！？
手を挟みたくなかったら…離して！！｣
ｸﾞｸﾞｸﾞ!
恵｢ｯ…！
本気で帰って欲しいなら…
やれよ…｣
A｢ｯ…｣
そんなこと…
恵にできるわけないじゃん…
ﾊﾞﾝｯ!!
ﾋﾞｸｯ!
恵が私の力が緩んだのをいいことに思いっきりドアを開けてきた。
A｢あ、」
恵｢はぁ…挟む気がねぇなら言うな」
A｢ご、ごめん､､､」
もう恵を追い返せない…
どうしよう…
まだ高専には戻りたくないよ…
恵｢何考えてるかは大体予想つくが…連れ戻しにきたんじゃねぇよ｣
A｢え、」
じゃあなんでここに…？
恵｢…ほらこれ」
恵は上袋を渡してきた。
…なにこれ？
ｶｻｯ
中を見てみると…
A｢あ、雪…」
そう。私が高専に置いてきた白いクマのぬいぐるみだった。
五条先生と同じ海のような青い目です綺麗…と思ってお母さんにねだった
私の子供の頃からの大切なものだ。
ひとりぼっちの私の隣にずっといてくれた大切なぬいぐるみ…
A｢な、なんでこれ恵が…！」
だってこれは…
高専に置いてきたはず…
恵｢…お前、これ大事にしてただろ…
だから持ってきただけだ｣
そう話す恵の顔は少し赤い…
そうだった
恵は小さい頃から私がこの子を大事にしてるのを知ってるんだ。
だからわざわざ持ってきてくれたの…？
A｢…ありがとう恵｣
恵｢おう｣
恵は昔からそうだ。
私がぬいぐるみに名前をつけて大事にしてるのを知った小学校の頃の友だちは私のことを揶揄っていた。
でも恵だけは違った。
馬鹿にせずに｢大事にしろよ｣と言ってくれた。
今日だってそうだ。
私が五条先生に言われて傷ついた自分の感情のままに高専を出ていったのに…
恵は真っ先に走って追いかけてくれた。
なんでこんなに優しいんだろう…
A｢恵はいつも優しいよね」
恵｢…そうか？｣
A｢うん！ありがとう！｣
ﾎﾟﾝｯ
恵｢まぁ…無理すんな。ちょっとは休め五条先生も言い過ぎたって反省してるから」
と、頭を優しく撫でてくれた。
A｢うん…ありがとう｣ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ
私が嬉しくて泣きだすと恵は何も言わずにただ慰めてくれた。
指で優しく涙を拭いながら…
恵｢ちゃんと俺の前では我慢せずに泣いて偉いな…」ﾎﾞｿｯ
と呟いていたのを私は知らなかったが…
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歌唄(プロフ) - とても嬉しい感想ありがとうございます！引き続きお楽しみください！ (3月15日 7時) (
レス) id: 951da5989b (このIDを非表示/違反報告)
?(プロフ) - まだ読んでる途中ですが昨日からハマってずーっと読みまくり73話まで来たのですが主人公の子と世界で一番と二番気にしてるところが全く同じ過ぎて更にお話に入り込みやすいです！笑😢引き続き楽しく読まさせてもらいます🥹💗 (3月15日 1時) (レス) @page27 id: 0539db3d38 (このIDを非表示/違反報告)
歌唄(プロフ) - snowwhite12firsさん» 読んで下さりありがとうございます！さぁ？それはどうでしょ？ご想像にお任せします^^ (11月10日 6時) (レス) id: 951da5989b (このIDを非表示/違反報告)
歌唄(プロフ) - r_inaaa6さん» ありがとうございます！！ (11月10日 6時) (レス) id: 951da5989b (このIDを非表示/違反報告)
snowwhite12firs(プロフ) - 更新、有難うございます。谷口をボコったのは五条先生ですか？それなら嬉しいんです‼️ (11月10日 1時) (レス) @page46 id: 9edbfa47f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：歌唄 | 作成日時：2023年10月17日 10時
