推しに嫌われている件について 2【呪術廻戦】

64話 ページ18

起き上がった宿儺は口に笑みを浮かべる。



宿儺「まったく、いつの時代でも厄介なものだなァ、


──────呪術師は！！！」







再び腕を振り、五条先生の周りの地面を抉り、

瓦礫は五条先生の元へと飛ぶ。






宿儺「だからどうと言う話でもないが」





五条「7、8」

宿儺「!?」






五条「そろそろかな？」






五条先生に当たったはずの瓦礫はピタッと不自然に止まっている。

わかってたけど…


さすが最強だ。


恵は紙袋を抱きしめながらため息を着いた。







宿儺「(クソ、また乗っ取れない──────！！)」






宿儺の顔から、刺青みたいなのが薄れていく。


そして、首をだらんと下げた後、再びぱっと顔を上げた。





虎杖「お、大丈夫だった？？」


五条「驚いた！ほんとに制御できてるよ！！」





悠仁くんは彼奴の声がする、と自身の頭をガンガンと叩く。




五条「それで済んでるのが奇跡だよ」





五条先生は悠仁くんに歩み寄り、額に指を2本、トンっと当てた。


直後、悠仁くんの体は崩れ落ち、五条先生はそれを受け止めた。

A「恵ごめん､､､もう限界､､､」

恵「は、」

私は呪力の使いすぎもあるが、宿儺に首を絞められたせいもあり、

恵の背中に力尽きたかのように倒れ込んだ。
_____________________
恵side

Aがいきなり俺の背中に倒れてきた。

疲れたのか…

恵「何したんですか」


五条「気絶させたの。


これで起きた時に宿儺に体を乗っ取られていなければ大丈夫。


彼には器の才能がある」

器の才能…

五条「さて、ここでクエスチョン！


彼をどうするべきかな？」



虎杖は呪術規定に基づけば必ず死刑だ。



でも…


恵「仮に器でも、呪術規定に則れば彼は処刑対象です。


でも、死なせたくありません」






五条「私情？」


恵「私情です。何とかして下さい」


五条「くっくっく、可愛い生徒の頼みだ。


任せなさい！」


と、五条先生は虎杖を担ぎながら言った。

五条「んで？なんでAは寝てんの？」

恵｢呪力の使いすぎと、宿儺に首絞められてたんで…

多分それで…」

と、俺が言うと五条先生はすぐにAの首元を確認した。

俺も今はっきり見たが…

宿儺の手形が痣のようにはっきりと付いていた。

五条｢…硝子起きてるかな？」ﾎﾞｿｯ

恵｢とりあえずAは俺が運びます」

俺はAをゆっくり抱き上げた。

五条｢え、いいよ恵ボロボロだし、僕が運ぶ」

と、変わろうとしてきたが…

恵｢いえ、








五条先生にだけはAを…



















渡したくないので」



















五条「…へぇ？」

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