story 13 ページ13
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母に着付けてもらい、髪型は自分で簡単にお団子をつくって髪飾りをつけた。
『ねえ、大丈夫かな、可愛い？』
「うん、可愛い(笑)」
『本当に？！』
「可愛いって(笑)」
鏡の前でクルクルする私をずっと笑って見ている母。
「回ってもなにも変わらないから落ち着きなさい(笑)」
母は私の肩に手をかけて鏡の方を向かせると、あのね、と話し始めた。
「男の子はね、女の子が自分のために頑張って可愛くしようとしてるだけで可愛いって思うって、お父さんが言ってたわよ(笑)楽しんでらっしゃい」
『お母さん…』
私はまだ母に、好きな人がいるということを話したことはなかった。
やはり母には黙っていてもバレてしまうものなのだろうか。
『行ってきます！！』
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地元で行われる花火大会だから、多分知り合いも沢山来ているだろう。
私達は、会場より少し離れた、私が小学生の頃よく遊んでいた公園の中で待ち合わせということになった。
懐かしいな、なんて思いながらブランコに座った時、反対の入り口から、小山くんと浴衣姿の真由が現れた。
「あ、Aちゃん！」
『小山くん、真由も！』
「やっほー、方向同じだから一緒に来たんだ〜」
横に並んだ小山くんはとても良い表情をしていて、思わず私も笑顔になる。
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「ごめん、お待たせ」
「遅いぞシゲー！」
少し遠くに住んでいる加藤くんは自転車でやってきた。
私達も彼の元へ向かう。
「これ、途中の駐輪場までおしていくわ」
「そうだな！じゃあ早速行こう！俺、穴場知ってるから誘導しまーす」
“皆さんこちらですよ〜” と、手を挙げて私達の先頭に立つ。
小山くんの隣を真由、その後ろに私と、自転車をおす加藤くんが並んだ。
「……いいね、浴衣」
『えっ、あ、ありがとう…』
「うん(笑)」
可愛い、と言われなくても、褒められれば女の子だって嬉しい。
しかも、隣を歩けるなんてこの上ない幸せだ。
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鈴木カルロス三郎太(プロフ) - ゆっちゃんさん» えええありがとうございます(;o;)更新遅くなりましたが地道に続けていくのでよろしくお願いします。 (2018年9月19日 15時) (
レス) id: 1320e2bf1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん - これ読んでるとなんか幸せな気持ちになりますww この作品好きです(о´∀`о)応援してます！ (2018年8月25日 1時) (レス) id: f0e7248429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴木カルロス三郎太
| 作成日時：2018年8月20日 22時
