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私はある目標を立てていた。
この一年間で、彼のことを他の人より知ること。
そして、明日に迫った体育祭で加藤くんと写真を撮ること___。
『あ、おはよう加藤くん』
「おはよ」
挨拶をすれば、必ず目を見て返事をしてくれる。
目が合うたびに彼を好きになっていく感覚に襲われる。
しばらくして真由も登校してきた。
クラス中が、明日は体育祭だと騒いでいる。
このクラスはイベント事が大好きだ。
「席つけーー！！」
大きな松岡先生の声で、みんなパッと席に着く。
“今日は体育祭準備日で授業はないけど各自任された仕事しっかりこなせよ〜！” という松岡先生に、素直にハーーイ！と返事をする生徒たち。
先生も満足そうに頷くと、早速出欠をとり、じゃあな！と教室を去った。
午前中は競技のルール説明や入場口での並びの説明、午後は皆で設営という1日だった。
特に加藤くんと話すタイミングもなく、次に声をかけたのは、帰りの時間。
『じゃあね加藤くん』
「うん、また明日」
こちらを向いて少し微笑んだ彼に、私はやっぱり心臓を掴まれた。
「あ、ちょっとまってシゲ！」
1人で教室を出ていこうとした加藤くんに、小山くんが声をかけた。
「このあと暇？」
「暇だけど」
「よーーしじゃあカラオケ行こうぜ！」
「え、カラオケ？」
「いいじゃん、俺シゲの歌声好きよ？笑」
「誰だよ、誰目線なんだよ(笑)」
「カラオケデート！いこ！」
“じゃあみんな明日頑張ろうな！” と、教室に残っている皆に声をかけ、小山くんは加藤くんの背中を押しながら帰っていった。
廊下から、やだよぉ！という加藤くんの声が聞こえる。
「A」
『うん』
「あそこって、あんなに仲よかったの？」
『私もびっくりしてる』
2人が出ていった方を凝視して固まる真由と私。
そんなことより、加藤くんって歌ったりするんだ…
どんな歌声なんだろう。
その日、私は加藤くんが子守唄を歌ってくれる夢を見た。
心地良い歌声の中、夢の中で目を閉じると歌声は止まり、代わりに優しい声が聞こえた。
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「おやすみ」
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私は目を覚ました。
今日は体育祭だ。
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鈴木カルロス三郎太(プロフ) - ゆっちゃんさん» えええありがとうございます(;o;)更新遅くなりましたが地道に続けていくのでよろしくお願いします。 (2018年9月19日 15時) (
レス) id: 1320e2bf1a (このIDを非表示/違反報告)
ゆっちゃん - これ読んでるとなんか幸せな気持ちになりますww この作品好きです(о´∀`о)応援してます！ (2018年8月25日 1時) (レス) id: f0e7248429 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：鈴木カルロス三郎太
| 作成日時：2018年8月20日 22時
