大事な人 ページ44
「うーん…ずっと人を探してた、かなぁ…何年も探し続けてて、結局招待状受け取った時までに見つからなかったんだけどね」
「へぇ、人を探してたんやな。どんな人なん？」
「……わ、私の、大事な人よ」
「へぇ…！大事な人を探してたのね！…あ、でも見つからなかったんだっけ…」
「あ、あのね、もう大丈夫なんだよ。だからそんな悲しそうにしないでよヘレナ、それに美智子も」
「ほんまに大丈夫なん…？辛かったらいつでも言うんやで…？」
「そうよ、1人で抱え込んじゃダメよ？」
「大丈夫だってば。もー、心配性だねぇ」
……大事な人？あの数年の間に、大事な人ができたのか。あの様子からすると好きな奴か…
1人静かに肩を落とす。恋心は知らないと思っていたが、流石にそんなことあるはずないのだ。
…招待状が届くまでに見つからなかった、と言ったか。ならなぜ荘園に来たんだ？探し続ける気力が無くなったのか？
考えを膨らませる。探す気力が無くなったとすれば、俺に振り向く可能性もあるのか…？
「…探すのは諦めてしまったのですか？」
リッパーがAに聞いた。
…今日はリッパーに直接感謝を伝えてもいいかもしれないな。
「もう何年も探したし…招待状に会えるかもしれません、って書いてあって。もう縋るような気持ちでここに来たんだ」
「会えるかもしれませんって……会えた…？」
「……。」
「あら？返事がありまへんなぁ」
「……い、いやぁ、その…そうだ！リッパーは思い出とかないの！」
「おや、私ですか」
明らかに話を逸らしたな。チラリとAの様子を伺うと、こちらを見ていた彼女と目が合ってしまった。慌てたAは急いで視線をリッパーへと戻した。
なぜAは俺を見ていたんだ？それにだいぶ慌てていたようだ。
その大事な奴は、俺と何か関係がある奴なのか？かつての仲間だった、とか…
その後Aの過去話に戻ることはなく、お茶会はお開きとなったのだった。
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四葉(プロフ) - 夕霧さん こちらこそありがとうございました！感動させるとこができたようでこちらも嬉しいです！ (2019年7月29日 8時) (
レス) id: e202c92208 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - ゆきさん 読んで下さりありがとうございました、素敵と言ってもらえて嬉しいです...！ (2019年7月29日 8時) (レス) id: e202c92208 (このIDを非表示/違反報告)
夕霧(プロフ) - いや、あの、……はい泣きましたァァァァア！！！心ん仲がキャーキャー言ってます！ありとうございましたァァァァアァァァァア！！！←語彙力なくて申し訳ないです！ (2019年7月28日 17時) (レス) id: 2612ac3b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 連載お疲れ様でした。とても素敵なお話でした。 (2019年7月9日 7時) (レス) id: 3b646a2d91 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 申し訳ありません...！修正いたしました、ご指摘ありがとうございます！ (2019年6月16日 0時) (レス) id: e202c92208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉 | 作成日時：2019年6月15日 22時
