ロッカー ページ29
えへへ、とAが笑う。
……なんてことを言ってくれるんだ。そうやってお前は俺を夢中にさせる。
思わず抱きしめたくなるが、なるべく冷静を装って返事を返す。
「なんだそりゃ。そういえば、お前のグループは誰がいるんだ？」
「えっとね、マーサ、トレイシー、ウィラと一緒だよ。ハンターは分からないや…君の方は？」
「こっちはウィリアム、イライ、イソップだ。俺もハンターは分からない」
「そっかぁ。まぁ探索だし、深く気にすることないよね」
「そうだな。ほら、行くぞ？」
俺は先に歩き出す。後ろから「待ってよー！」というAの声が聞こえてくる。
……出口から歩き出した時だった。
ドクンッと心臓が鳴る。…探索だからとは言ったが、ハンター側がどう思っているかは分からない。
「は、ハンター来てる…！早く隠れなきゃ！ここ隠れるところどこにあるの⁉」
「落ち着け、大丈夫だ、とりあえずあっちに走るぞ」
ヒソヒソと話しながら、俺は壊れたロッカーが並んだ場所を指差す。あそこには板もあるし、運が良ければ見つからないだろう。
なるべく足音を立てないように走り出す。時々後ろのAを確認して、俺たちは無事に目的地に着いた。しかし、まだハンターは近い。
…ここからどうするか。
悩んでいると、腕をぐいっと掴まれた。
「こ、このロッカーは壊れてないよ！今入ればハンターにもバレないと思う！」
だんだん心音が大きくなる。俺たちは急いでロッカーの中に入った。
……そして、俺は後悔した。焦らずにもっと考えるべきだった。
狭いロッカーの中に2人で入れば、密着することになる。しかもAは俺の腕の間にいる。
…つまり。俺は今、Aを抱きしめているも同然だ。
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四葉(プロフ) - 夕霧さん こちらこそありがとうございました！感動させるとこができたようでこちらも嬉しいです！ (2019年7月29日 8時) (
レス) id: e202c92208 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - ゆきさん 読んで下さりありがとうございました、素敵と言ってもらえて嬉しいです...！ (2019年7月29日 8時) (レス) id: e202c92208 (このIDを非表示/違反報告)
夕霧(プロフ) - いや、あの、……はい泣きましたァァァァア！！！心ん仲がキャーキャー言ってます！ありとうございましたァァァァアァァァァア！！！←語彙力なくて申し訳ないです！ (2019年7月28日 17時) (レス) id: 2612ac3b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 連載お疲れ様でした。とても素敵なお話でした。 (2019年7月9日 7時) (レス) id: 3b646a2d91 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 申し訳ありません...！修正いたしました、ご指摘ありがとうございます！ (2019年6月16日 0時) (レス) id: e202c92208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉 | 作成日時：2019年6月15日 22時
