逃がす ページ13
...ここには誰も近づいていないと聞いたはずなのだけれど。
懐かしい畑、そこには足跡があった。何かから逃げていたのだろうか、走ったような跡だ。
足跡を追っていくと、どうやら建物の中に入っていったようだ。
ザクッザクッという俺の足音が響く。足跡を追って少ししたところで、銃声が響き始めた。
あぁ、もう始まってしまったのか。
でも俺は足跡を追う。この場に入り込んだ犯人が知りたい。
足跡の犯人は、この扉の向こうにいるようだ。
そっと扉を押す。キィィ と小さな音を立てて、扉は開いた。
中を見れば、そこにはうずくまる人がいた。俺より少し年下の少女のようだ。
…俺は目を疑った。いや、そんなはずはない。
だって、彼女は兵士にされてしまったはずだ。
でも俺の頭は もしかしたら と言う考えで埋め尽くされていく。確認したかった、だから、そっと声をかけた。
「なぁ、お前生きてるか？」
少女はそろりとこちらを見る。
その顔を見て、俺は釘付けになる。
……恐怖で震え、うずくまるその少女は、記憶と感情をなくしたはずのAだった。
どうやら俺のことは覚えていないようだ。きっと記憶は消されたが、運良く感情だけ残ったのだろう。
Aをここから逃がそうとすると、不思議そうにしている。どうして、だなんて聞いてきた。
…感情があるなら、君は君として生きている。
Aは壊れていたら壊しきってほしいって言ったけれど、君が壊れていないのならば、俺は君を守りきる。 だって、
「Aを何者からも守るって、誓ったから。」
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四葉(プロフ) - 夕霧さん こちらこそありがとうございました！感動させるとこができたようでこちらも嬉しいです！ (2019年7月29日 8時) (
レス) id: e202c92208 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - ゆきさん 読んで下さりありがとうございました、素敵と言ってもらえて嬉しいです...！ (2019年7月29日 8時) (レス) id: e202c92208 (このIDを非表示/違反報告)
夕霧(プロフ) - いや、あの、……はい泣きましたァァァァア！！！心ん仲がキャーキャー言ってます！ありとうございましたァァァァアァァァァア！！！←語彙力なくて申し訳ないです！ (2019年7月28日 17時) (レス) id: 2612ac3b18 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき - 連載お疲れ様でした。とても素敵なお話でした。 (2019年7月9日 7時) (レス) id: 3b646a2d91 (このIDを非表示/違反報告)
四葉(プロフ) - 申し訳ありません...！修正いたしました、ご指摘ありがとうございます！ (2019年6月16日 0時) (レス) id: e202c92208 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：四葉 | 作成日時：2019年6月15日 22時
