うさぎも黙る真選組 ページ9
「終兄さーん。急に走ってどうしたんですかィ？」
遠くから斉藤さんを呼ぶ若そうな男の子声がした。
声のする方を見ると、丘の上から男の人の団体さん。
片手に酒瓶持ってる人もいるし、ヤバい人たちなのでは。
不安に思いながら団体を見上げていたけど、ポンと肩に優しく手を置かれる。
「斉藤さん…？」
『あの人たちは大丈夫です。怖くありませんよ。』
「そうよ、Aちゃん。よく見て？ゴリラがいるわ」
「姉上、それ近藤さんです」
「警察が市民にビビられるってどうなのー」
「本当だ…。よく見たら見回りされてる方たちだし、あの男の子よくお団子食べに来てくれる子…！」
『それ詳しく聞かせてください。』
「おい総悟。あんな事言ってるが、まさか見回り中じゃねぇよな？」
斉藤さんが剣幕な表情で、ズン！とスケッチブックをこちらに向ける。
眉に少しシワが寄っているし、勢いが凄くて少し引いてしまった…。
「だ、大丈夫ですよ！きっと休憩時間だったんだと思います！」
『いえ、そちらではなく、』
「さっきアイツら見て驚いてただろ。顔すら覚えてないって事だよ。お前が気にすることは何もねーから安心しろ」
斉藤さんのスケッチブックの一枚を破り捨てる銀さん。
ポカンとしていると、いつの間にか真選組の皆さんが目の前までやってきていた。
斉藤さんも真選組側へ戻る。
「さすが警察の皆さんですね。迫力が凄いなぁ…！」
「おいおい。Aちゃんがビビってんだろうが。市民に圧飛ばしてんじゃねーよ」
「えっ。いや、そういう意味で言ったのでは…！」
「誰が飛ばしとるか。何で毎回毎回テメェらと花見の日がかぶんだよ。もはや怖いわ。てか、誰だよAちゃん」
「『うさぎ』の看板娘知らないアルか？遅れてるアルなぁ、ぷぷっ」
「うちの副長は時代遅れだからな。チャイナ、今年こそは桜の木の下に埋めてやるよ」
「お前らを埋めてやろうか」
「皆さん警察相手に凄く喧嘩越しだけど、どういう関係なんですか…」
「切っても切れない縁といいますか…」
「まぁ、言ったら腐れ縁よね」
警察と腐れ縁って、そうそうなれるもんじゃないと思うのですが。
お妙ちゃんもさっきゴリラって言ってたし。
ふと、唯一困ったように視線をさ迷わせている斉藤さんと目が合った。
その様子に、普段から苦労されてそうだなぁと思い、ふふっと笑う。
『お騒がせしてすみません』
斉藤さんはペコリとお辞儀をしながら、その言葉を見せてくれた。
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足が自爆型スメルテロ(プロフ) - 終兄さんの話で1番好きです、、、！！！続きが楽しみ。。。！！！ (2021年2月24日 11時) (
レス) id: 7e7b8fc71b (このIDを非表示/違反報告)
由菜君 - あびゃああああああああ！！この距離感好きいいいいいいいい！！！ (2021年2月12日 18時) (レス) id: dc79ac4bfc (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(プロフ) - みるくこーひーさん» みるくこーひーさま！ご感想いただきまして有難うございます！斉藤さん尊いですよね…！微笑ましい感じで進めたいと思ってましたので、そう感じていただけて良かったです。これからも何卒よろしくお願いいたします！ (2020年11月1日 22時) (レス) id: 0bf81dfdd1 (このIDを非表示/違反報告)
みるくこーひー - 微笑ましくてニマニマしながら見てます！！((←キモすぎワロス 応援します！頑張って下さい！ほんと尊い…(o^^o) (2020年11月1日 2時) (レス) id: 9336ab42b3 (このIDを非表示/違反報告)
杏仁豆腐(プロフ) - ロキ・シャドラさん» ロキ・シャドラさま！コメントいただきまして有難うございます。終さんかっこいいですよね…！更新頑張ります。よろしくお願いいたします。 (2020年10月27日 22時) (レス) id: 0bf81dfdd1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏仁豆腐 | 作成日時：2020年10月23日 22時
