深緑の制服 ページ41
どれだけ走っただろう。
人がいない事を確認してしゃがみこんだ。
もう辺りは暗い。
逃げ出してしまった。
相良くんは私を探しているだろうか。
それとも、もう愛想を尽かしてしまったかな。
「お姉さん、どうしたの？」
ふと、声をかけられて顔をあげた。
目の前には深緑の制服を着た男の子2人。
長髪の人が私と同じようにしゃがんで、心配そうに見つめられていた。
「すみません…、何でもありません…」
「何でも無いって顔じゃないでしょ…。泣きそうな顔してる」
「それに、もうすぐ遅い時間だ。こんな所で1人でいると危ないぜ」
「そうですね。私、もう帰ります」
「お姉さん1人じゃ危ないよ？俺らが送ってあげるよ」
「そんな、大丈夫で、」
「見つけたぞ！！！！！こっちだ！！！」
いきなり、また別の学校の生徒が数人走ってきた。
不良……、しかも聞くからにしてこの2人を追ってきた。
2人に対して相手は10人程いる。
それなのに、背の大きい人は無表情で、長い髪の人は「あ〜あ、見つかっちゃった」と笑っている。
「烏合の衆が寄ってたかってるよ」
「嬢ちゃん、目瞑ってた方がいいぜ」
「あの、2人であの人たちの相手を…！？」
「巻き込んじゃって、ごめんね。お詫びにすぐ終わらせるからね〜」
「オレらの仲間やっといて、覚悟できてんだろうなァ！？」
「覚悟すんのはそっちだろうが、バァ〜〜カ」
長い髪の人が舌を出しながら笑った。
途中で目を瞑ったけれど、それはそれは怖いものだった。
人を殴る音に、苦しむ声。
それは全て相手の方。
長い髪の人は終始笑顔で楽しんでいた。
倒れてもなお踏みつける。
あぁ、相良くんは私に気を遣ってくれていたんだと思い知らされた。
手に血が付いてる時は体育で少しと言っていたけれど、こういう事だったんだ…。
耐えきれずに目をより強く閉じて、耳を塞ぎその場にもう一度しゃがんだ。
早く、早く終わって欲しい。
「はっはぁ！無様だね〜。あーんだけ粋がっといてコレェ。せっかく散歩しに来たのにつまんねぇ！」
「柳、また足音が近づいてる。しかも結構な数だ。警察呼ばれたのかもしれないぞ」
「は〜？ふざけんなよ、俺はまだやれるんだが？ま、今日のとこは帰るか」
やっと、終わった……。
息をついた時、耳元で長い髪の人が呟いた。
「また会おうね、お姉さん」
ハッとして顔を上げたら、長い髪の人が笑って私を見つめていた。
その人が立ち上がった瞬間、制服の中に銀色の光を見た。
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美紅 - またまた続けてのコメントですみません。 物語読んでいて気が付いたのですが｡｡｡ これが狂犬相良様のここの台詞 「ま、後で聞いてやるよ。それよりクソ女、誰の女に手出した分かってんのか」 これ正しくは誰の女に手出したのかではないんでしょうか？ (2021年7月12日 1時) (
レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
美紅 - また続けてのコメントですみません。 これ正しくはお茶会が邪魔されないようにではないんでしょうか？ (2021年7月12日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
美紅 - 続けてのコメントですみません(>_<) 物語読んでいて気が付いたのですが｡｡｡ 女子会です!のここの台詞 「わぁ〜〜〜！京ちゃんは、イチゴのケーキが似合うね！じゃあ僕は、京ちゃんたちのお茶会が邪魔されないのうに見守りますっ」 (2021年7月12日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
美紅 - こんばんは(*^^*) 物語読んでいて気が付いたのですが｡｡｡ 物語の各題名彼女が魔法使いかもしれない これ正しくは彼女は魔法使いかもしれないではないんでしょうか？ (2021年7月12日 1時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
美紅 - こんばんは(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません｡｡｡ 物語読んでいて気が付いたのですが...。 早起きはなんとやらのここの部分 しらっと帰ろうとするウチの生徒2人を捕まえる。 これ正しくはしれっとではないんでしょうか？ (2021年7月10日 0時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：杏仁豆腐 | 作成日時：2020年9月6日 23時
