33 tears ページ33
教室の前まで来たものの、いざクラスを前にすると自信がなくなってくる。
でも逃げられない。
教師のドアを開いた。
もちろんみんなこちらを見る。
私は大きく息を吸ってから話し始めた。
「私は、友達をいじめたことなんてありません。
確かに和也のことは好きだった。
友達に嫉妬だってしてた。
だけど、そのことでいじめるなんて考えもしなかった。
みんなは誤解してる。
私はただみんなと仲良くなりたいだけなのに！
学級委員だって無理やりだったけど、やっていくうちにクラスをまとめたいって気持ちになった。
それは随分あとの話だけど、それでも私は十分変われた！
みんなも変わって欲しい。
上から言うのはこれで最後にするから
お願い。みんなの力が必要なの…」
理江子「私は名前と同じ気持ちだよ」
横道田路「俺もみんなと仲良くなりたい！」
2人が反応してくれた。
私はじっとみんなの目を一人一人見つめていく。
この鍛えられたハートを見せつけるように。
○「私、なんか名前のこと誤解してた。
今までごめん。名前と仲良くしたい」
△「私も！今の名前の気持ちを知って変わりたいって思った」
次々にみんな自分の本当の気持ちをぶつけてくれ
た。
学園ドラマでよく見る
雰囲気が悪いクラスが次第に通じあって、
いい感じに曲がかかるような。
でも、ドラマのような胡散臭い感じはしなかった。
みんなそれぞれしっかり意思を持っていた。
そして、それは和也も。
和「名前ごめん。
名前がいじめなんてしないって分かってたのに俺自分を守ろうとして最低なことした」
「和也…」
和「本当に悪かった。
名前の本当の気持ちを知れて良かった。
ありがとう」
私は和也に感謝されたように、
相葉先生に心の中でお礼をした。
あとは、友達。
もう泣く素振りはしていない。
友達「みんな私を信じてよ、名前は嘘ついてる」
和「そうなの？」
だめ、、和也。
友達に騙されないで。
そうだ、今もちゃんと本当のことを言わなきゃ。
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作者名：あ お い ち ゃ ん こ | 作成日時：2019年2月25日 23時
