21 tears ページ21
文化祭当日。
私は前半仕事になって、もうすぐ遊びに行ける時間になる。
理江子「あと2個で前半分は完売だよ」
「まじ？やったね」
ちらっと教室のドアの方を見ると和也が接客をしていた。
少しちゃんとした格好をしてる和也はいつもよりかっこよく見えた。
クラ女「完売！！！！！！」
その一声でクラスのみんなの肩をなで下ろす、
和「名前、この後一緒に回らない？」
「えっ、私と？」
思いもよらない誘いだった。
「友達と回るつもりだから…」
別に約束はしてないけど、暗黙の了解っていうのがあるし。
私は誘ってくれてすごく嬉しいけど、周りの目が気になるし…。
和「やっぱ先約入っちゃってるか…」
「いや、まだ約束はしてないけど」
私欲が言葉に出てしまった。
さっきまで眉から口まで下向きになっていたのが、元通りになる。
そして、満面の笑みで
和「じゃあ名前が行きたい方を選んでよ」
「和也…」
迷わず答えた私は自分で1番驚いていた。
和也は答えた秒数なんて気にしてなくて、
今まで1番嬉しそうな顔をしている。
今日まで頑張ったんだし、いいよね。
そう自分に言い聞かせてエプロンに手をかけた。
和「じゃあ、行こっか」
「うんっ」
教室から出ようとすると友達が私の前を呼んだ。
友達「名前、どこ行くの？」
「えっと、、」
言葉に詰まった私を見て、
和「ちょっと学級委員の仕事があるんだって！」
和也は演技もできるんだ…。
友達は納得している様子。
友達「和也も一緒に？」
和「こいつの相方もう遊びに行っちゃったからさ」
圭斗に少しだけ感謝。。笑
友達が何か言う前に和也が私の手を引いて歩きだした。
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作者名：あ お い ち ゃ ん こ | 作成日時：2019年2月25日 23時
