【名探偵コナン】公安警察がストーカー被害にあっています。【降谷零/安室透】 (ページ6)

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Memories．４ページ6

出勤早々、降谷さんから呼び出しをくらった俺

ちなみに、昨日は結局家に帰り

日頃の鬱憤をグチグチ言いながらやけ酒していたから寝不足だ

降谷さんは、寝不足の俺になんの用だろうか。

そんなことを思いながら降谷さんの元に向かった。

『どうしました？降谷さん。
何か報告書にミスでもありましたか？』

降｢いや、それではなくてだな…｣

そう言ってからじーっと俺を見る降谷さん。

え、怒ってんのか？

『あの……俺、降谷さんに何かしました？』

降｢………………A、｣

『はい……』

降｢……その前髪、邪魔じゃないのか？｣

『…………え？』

呼び出しの理由って、前髪？

え……呼び出ししなくてもよくない？

降｢それに、髪とか無造作過ぎる…
公安警察として清潔感のある髪型にするように心掛けろ…｣

え、見た目の注意？

清潔感って……

ひげを生やしている人いるじゃん…

その人達も清潔感ないと思うんですけど…

『無造作じゃなくて、俺こういう髪質なんで治らないんです。
あと、前髪は邪魔ではないし、むしろこの方が落ち着きます』

前半嘘、後半本当のこの言い訳

これを聞いた降谷さんは

眉間に皺を寄せ俺を見てくる

何なに怖いんですけど…ゴリラのお怒りだ…

降｢でも、目にかかってるんじゃないか？
この長さは……｣

降谷さんはそう言うと

俺の前髪に手を伸ばしてきた

その時…

ある記憶が頭をよぎった

───────A……

君のその瞳は今…何処を見ている？

『………………り、お…』

降｢…………A？｣

降谷さんのその声ではっと我に返った

目の前にはこちらを眉間に皺を寄せながら見る降谷さんがいた

『…………あ、俺…仕事に戻ります、失礼しました』

降｢……あ、ああ…｣

寝不足からだろうか……

それとも疲れからだろうか…

さっき、一瞬だけ……

……あの頃に戻った気がした

戻れる訳ないのに

莉桜(りお)に会える訳ないのに

幸せはあの日に終わったのに

俺はどうしてあの頃に戻ろうと

足掻くのだろう

その時は頭の中がこのことでいっぱいで

気づかなかった

ずっと俺を……降谷さんが見ているなんて