たぬきが69匹 ページ23
「じゃあ、かんぱーい！」
坂田さんの明るい声を皮切りに、各々がお酒やお茶、ジュースの入った缶をぶつける。
なぜか今は私の家で宅飲みが始まった。
ギクシャクする私たちを見て不思議に思ったのか、志麻さんと坂田さんが気を使ってお酒でも飲もう！と近くのコンビニから読み物やお菓子、おつまみなどを買ってきてプチ飲み会となり、今に至る。
「はぁ…A、ほんっとうにごめん」
「い、いえ！気にしなくていいんですよ！」
「まさかこうなると思わなかった…。
なに考えてんの？あいつら」
先程から謝ってくるうらたさんに対して、うまく返事が出来ない。
お話したいのに、こんな対応しか取れないのではうらたさんに失礼だ。
宅飲み特有のザワザワが今は遠くに聞こえる。
センラさんのサポートのおかげで好きだって自覚できたのに、自分はなにをやっているのだろう。
「なぁA」
不意に隣から聞こえてきた声。
それは不安そうで寂しそうなうらたさんの声だった。
「な、なんですか？」
「俺、何かした？キッチンの時から、様子が変だし、俺と話す時だけなんか堅い」
俺が何かしたなら謝りたい、と寂しそうなその顔を見て、自分に腹が立った。
自分でモヤモヤと考えて、結局はうらたさんを不安にさせてしまった。
これを空回りと言わずになんと表現するのだろう。
(私もダメだなぁ。こんなんじゃ、うらたさんに胸を張って堂々と好きです！なんて言えない)
「うらたさん」
うらたさんを好きなら、うらたさんから逃げちゃいけない。
名前を呼べば、こちらを見てくれる優しい瞳。
その瞳をしっかりと見つめながら言葉を発した。
「私、うらたさんに感謝してるんです。
私がこの世界に入るきっかけをくれて、私を見つけてくれて……。
そのおかげで私は今、とても楽しいんです！
周りに人がいるのも、隣にうらたさんがいてくれるのも、私にとっては特別で嬉しいことなんです。
だからもし、うらたさんが私に何かしたのであればそれはプラスでしかなくて今の私がうらたさんに対して言う言葉は、愚痴でも弱音でもない、感謝の気持ちだけです」
私はうらたさんの手を軽く握る。
「私を見つけてくれて、本当にありがとうございます」
答えになんてなっていないのだろう。
だけど、溢れ出る気持ちを抑えるなんてできなくて言葉を重ねてしまっていた。
心配になってうらたさんを見れば、顔を真っ赤に染めながらも嬉しそうにこちらを見ていた。
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なつの(プロフ) - ひよりさん» ありがとうございます！！ そう言っていただけると自信が持てますー！実際はまだまだなんですけどね笑 コメントありがとうございます！ (2019年3月5日 23時) (
レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
ひより - この話とっても面白いです！更新楽しみにしているので、これからも頑張ってください！！！ (2019年3月4日 22時) (レス) id: 4600ab77d3 (このIDを非表示/違反報告)
なつの(プロフ) - コメントありがとうございますー！！和ちゃんと坂田さんは書いていて作者も楽しいです笑 2人の展開も楽しみにしていただけたら嬉しいです！ (2019年3月2日 22時) (レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
夢@雲雀さんのムスッがかわいすぎてヤバイ(プロフ) - 今までこっそり見させて頂いておりました！和ちゃんと坂田さんの絡み大好きです、もっとイチャイチャして！(笑)これからも無理せず更新頑張ってください！！ (2019年3月2日 20時) (レス) id: be5de4e45a (このIDを非表示/違反報告)
なつの(プロフ) - ありがとうございますー！！コメントすっごく嬉しいです！だこれからの展開もぜひぜひ楽しんでください^ - ^ (2019年3月2日 20時) (レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつの | 作成日時：2019年1月13日 11時
