45話 ページ47
センラサイド
「あー！しんどい！！」
「ふはっ！センラさんめっちゃ疲れとるやん」
「サラリーマンと歌い手両立してる俺、大分頑張ってません？」
「せやなぁ。えらいえらい」
ひどく棒読みの志麻くんの声。
俺はタオルで汗を拭きながらその声を聞き流した。
今日はライブのリハ。
4人が集まって演出やマイクの感じをしっかり掴む。
仕事とライブの両立は大変だが、俺はライブが好きだ。
普段、文字でしか見えないリスナーさんの顔や声を直に感じることができ、笑顔にできる。
「センラまん大丈夫？」
「うーん、大丈夫やでー。
ありがとう、うらたん」
「センラバてんの早すぎやんなー」
「うっさいわ、お前に言われたくないねん」
「そんないわんくてもええやん！」
軽く拗ねるさかたんをチラッと見る。
俺が彼女に好意を持っていること、さかたんとAちゃんに何があったか知っていること、俺が今彼女を手に入れたいと思っていること……
それらをさかたんは知らない。
だからこそ、さかたんの飄々とした態度に俺は少し辛くなる。
さかたんはまだ別れたことをきっと誰にも言っていない。
うらたんも志麻くんも知らないことを、俺だけが知っていることに罪悪感を感じた。
「あ、そういえば坂田。
彼女さんとはどうなったん？」
不意に聞こえた志麻くんの声。
俺に言われたわけでもないのに、思わず3人の方を見た。
案の定坂田は気まずそうに笑っていた。
「あー……。実は別れたんよ。1ヶ月前、くらいに」
「「え！？」」
驚くうらたんと志麻くんを見て、まぁそうだろうな、と納得する。
あんなに仲が良かったのだ。
別れるなんて誰も想像できない。
(まぁ、俺は知ってたんやけどね)
俺はそんな皮肉を心の中でつぶやいた。
「なんでなん？あんだけ仲よかったやん」
「話聞かなくなったとは思ったけど、まさか別れるてるとは」
「はは。せやなぁ。
俺が悪いんよ。Aちゃんの気持ち無下にして、甘えてくれないからって拗ねて……
ほんまに俺子供」
下向き加減で力なく話すさかたんは、あまりに痛々しい。
けれど、真実を知っている俺からすれば、何を当然なことを、と思ってしまう
＊＊＊
区切りが悪くて申し訳ございません！
実は作者、関西弁に触れたことがなくて書いていてとても自信がありません。
もし不自然であればコメント欄で言っていただければ嬉しいです。
作品をよりよくするためによろしくお願いします！
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なつの(プロフ) - 闇雲さん» ありがとうございます！最近時間が取れず、ここまで更新が長引いてしまいました。やはりコメントの力はすごいですね！かなり元気付けられました！本当にコメントありがとうございます！！ (2019年5月14日 7時) (
レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
闇雲 - ヤバイですね！！もう、心臓がバックバクで、今にも張り裂けそうな感じがします！！凄いいい話だと思います！！更新頑張って下さい☆期待してます！！ (2019年5月14日 1時) (レス) id: a89d1b894b (このIDを非表示/違反報告)
なつの(プロフ) - やさん» ありがとうございます！ 浮気ものは思っていたより難しく感じていたので、そう言っていただけると嬉しいです！これからも更新頑張ります！！！ (2019年1月17日 18時) (レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - はじめまして！坂田さんの浮気の理由とか、センラさんのつけこみ方とか全てが本当に大好きで、、！この作品とても楽しみにしています！今後の更新待っています！ (2019年1月17日 9時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
なつの(プロフ) - 紅葵さん» ありがとうございます！こちらの作品は更新がかなり遅れていますが、必ず更新しますので待っていただければ幸いです。ありがとうございます！ (2019年1月9日 20時) (レス) id: 1923d39783 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なつの | 作成日時：2018年12月15日 15時
