推し操り人形

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『…』


推しを操ってしまった…。

もう言ってしまった後で遅いけど、停止ってできない…？


でも言ったからには仕方がない。



私はそこら辺の道端に出て、適当に歩く。



『…本当に、来るのかなぁ』



ここの道は滅多に人が通らない。


この道は通っていいのか？と疑問を持つほど。



だから、この道なら、もし何かがあっても対応ができる。



取り合えず、道をぐるぐるまわる。



５分くらいしただろうか。



前方から、すらっとした体つきのイケメンがやって来た。

目は虚で、どこかをぼーっと見ている。



操っている間、推しには自我がない…｡



これが、るぅとくんなのだろうか。



どんどん近寄って来るるぅとくんに対して、私はどんどん下がっていく。



だって、るぅとくんと私がすれ違ったら、もう操り終了。



すれ違いたくない。



さっきまでの善意の気持ちはもう無くなっていた。




けれど、やっぱり、歩幅が違うらしい。



どんどん近寄って来るるぅとくんに対して、


私は、何歩歩いても後ろに下がれない、否るぅとくんの威圧が凄すぎて下がれない。




『す、すすす、ストップっ！！！！』


《推しに自我を戻したい場合・ストップ》

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