【stxxx】離れ離れの兄弟【黄赤】

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るぅとside


｢おい、元気出せよ｣


｢弟が連れ去られただけだろ？｣


｢聞こえてるー？｣


これは僕に話しかけているのか、それとも他の囚人に話しかけているのか。

話の話題からして僕に話しかけているのだろうか。


｢金髪、サラサラ金髪さーん｣


る｢…僕のこと言ってます、？｣


｢お、やっと気づいた｣


る｢すみません、お話する気がなかったもので｣



結構失礼な事を言った気がするがどうでもいい。
もうこのまま舌を切って死んでしまおうか。

莉犬が連れ去られてから、僕は囚人になった。


睡眠薬を飲まされ、気がつくとおんぼろな服に鉄格子がついている部屋に眠らされていた。


る｢…顔、整ってますね、｣


桃色の髪をした男の人をジッと見る。


キリッとした眉毛に睫毛が長い切れ長の目。
若干癖毛髪で、僕と同じおんぼろ服を着ている。


｢るぅとも整ってるぞ｣


る｢…？そうですか、ありがとうございます。｣



不思議な違和感を覚えたが、取り合えずお礼を言う。


さ｢俺はさとみ。まぁ年齢的に同じくらいだけど俺は囚人としては先輩かな｣


…自己紹介…自己紹介…？あれ…、僕自己紹介したっけ、

さっきしてないのに僕の名前呼んだよね、さとみさん…。


る｢…え…？なんで僕の名前分かったんですか…？え？｣

さ｢…っあー……まぁ、勘？｣


る｢…凄い勘ですね…｣


さ｢ま、まぁな。うん。｣


る｢さとみさんは……｣


さ｢…ストップ、さん付け無しな｣

る｢…えー、｣


馴れ合いたいタイプか、そうかそうか。

まぁいいか、


る｢さとみくんは、何故囚人に？｣


…言ったあとに気付いた。

…結構デリカシーのない質問をしたのでは…？

そんな心配をしたが、さとみくんはすらすらと答えてくれた。


さ｢人殺しに加担した｣


る｢…え？w｣


さ｢弟もいたんだけどなぁ、どっか行ったんだよなぁ｣


る｢…へー、似てますね｣



弟、いたんだ。

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