【stxxx】離れ離れの兄弟【黄赤】 (ページ5)

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莉犬side

莉｢はー、んっ｣

莉｢…ちょっほ、るぅほくん、なにふるの｣

お客さんを出迎えようとしたら、るぅとくんが俺の口を塞いだ。

るぅとくんは、玄関を目が疲れる程睨んでいる。

る｢…莉犬、居留守しますよ｣

莉｢…は？｣

…居留守する意味。
でも、るぅとくんはなんか辛そうだし居留守した方が良さそう。

るぅとくんの考えに頷こうとしたら、玄関がガンッとこじ開けられた。

こじ開けた人は銀色の鎧を被ってて、なんでもすぐ切れそうな剣を持っている。

莉｢…へ…｣

る｢ッッ｣

るぅとくんは辛そうな顔をしたすぐ後、

｢莉犬、逃げるよ｣

、と、俺の手を引っ張った。
とっても強く。そして、今までに見たことがない焦りが伝わってきた。

気付けば俺は頷いていて、るぅとくんに連れられるがまま走っていた。

後ろからは、鎧を来たお兄さん達が追いかけて来る。

莉｢るぅとくんっ｣

る｢ごめん、莉犬、ちょっと疲れるけど、我慢してくれる？｣

莉｢…うん｣

時間が経ち、るぅとくんはちょっとずつペースが落ちてきた。

追いかけて来る人達は全然ペースが落ちていない。

あぁ、もうあといち1メートルぐらいだ。
…追い付かれる。

なんで追いかけて来るのかは分からないけれど、捕まってはいけない、それだけはわかる。

そう、捕まってはいけない、けれど、
息は切れ、足は鉛がついてるように重く、思ったように動かない。

それを見計らったかのように、
銀色の鎧を着てある相手の腕が俺のお腹を抱きしめるように持った。