魔女の生まれ変わり。【stxxx】

６話 ページ7

Aside

聞こえて、しまった。

『…皆殺し…？』

そう疑心暗鬼に呟くと彼は慌てた表情になった。

さ｢そ、空綺麗ですねっ｣

『森で真っ暗だけど』

さ｢こ、小鳥のさえずり可愛いっ」

『鳴いてるどころかいませんが』

さ｢………｣

目が泳いでいる。
大丈夫なの？この人

この様子じゃ皆殺しは本当っぽいわ。

しかも、国民全員皆殺しってあの童謡の魔女の手下じゃない。

…あぁ、彼が魔女の手下だから、ここの場所を知ってるのね。

待って、じゃあそうなると私はどうなるの？
なんでここに連れて来られたの？

私をここに連れてきてなんの意味があるの？



取り合えず、逃げなきゃっ。

森を下ろうと走り出して数秒。
私は呆気なく捕まった…首根っこを捕まれて。

さ｢なぁんで逃げるんですか、別に俺は貴女には優しいですよ？｣

『い、いや、だって、』

さ｢んふふ、大丈夫です、殺しもなにもしませんよ｣

彼は普通に穏やかに笑っていると思ってるのだろう。
でも、私は悪魔の笑いにしか見えないっ！

『わ、私を使ってなにするつもりですか』

私なりに彼を睨みつける。

さ｢使うもなにもあんた、魔女様の生まれ変わりだから｣


『……は？』

７話→←５話

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す