魔女の生まれ変わり。【stxxx】

１１話 ページ12

Aside

さ「なあ、」

『何』

さ「さっきのあの髪、本当に捨てて大丈夫だったのか？」

『え、欲しいの？』

さ「な訳ねーだろ」

…そうよね、
欲しいって言ったら不特定多数の人間に変態って思われるものね。

さ「なんか変なんだよ、あの髪」

『それ、あんたの髪色が可笑しいって言ってるようなもんだけど』

さ「俺の髪は美しいだろ」

何言ってんのよ。
この国はほとんどの髪の色が黒か茶かグレーよ。

『あ、この実美味しそう』

さ「お前、泥水啜るような村に居たのになんで魚とか食べれないんだよ」

『あら、私の住む村馬鹿にしてる？』

あと、私が住んでた村は肉とか魚、食べちゃダメだったのよ。

さ「馬鹿にはしてねーよ、多分。
　 なんで肉とか魚食べちゃいけねぇんだよ」

…あれ、

『私、肉とか魚とか、言ってないわよ？声に出して』

…

『そんな呆れた顔しないでくれる？』

さ「…馬鹿だな。俺、精霊だから心読めんだよ」

『あー』

さ「だとしたらヤバくない？
　 私が今まで思ってきたさとみの悪口がバレるじゃないの」

今、私の心の中、読んだわよね。

『え、』

さ「へー、ふーん、俺の悪口言ってたんだ、なんて？」

…知ってるでしょ、あんた。
もう、仕方ないわね。

『ハゲとかピンク馬鹿とか』

さ「…お前、今日飯なしな」

『はあ？！』

さ「残念でしたー。
　 この力使うの疲れるから普段は使ってないんですぅ」

…てことは、私がさとみに対して思った悪口は知らなかったってこと？！

『だ、騙したわね？！』

さ「ざまあ」

木の実いっぱい取って頬張ってやる。

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