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あんなにいつも最低なことしてるのにとしみつは何で私のこと愛想尽かして離れないの?
「ねえ、こんなとこ後輩ちゃんに見られたら勘違いされるよ。」
私の言葉は完全スルー
と「これ倉庫でいいかや?」
「あ、うん。」
しばらくの沈黙が続く。
私は空気が重すぎて逃げ出したくなった
まあこの空気になっちゃうのは私が悪いけど…
私が下を俯きながら荷物を持って歩いてると先を歩いてたはずのとしみつは止まった
「んぶっ!!」
「ちょっと止まるなら止まるって言ってよ。」
と「ご、ごめん。それよりさ」
と「てつやとデートするんでしょ?」
「……。」
黙る私の顔を覗いてきて今までにない近さでとしみつと目が合う
私は全身が熱くなって力が入らない
としみつはなんて言おうとしてる?
私がてっちゃんとデートするって聞いてどう思った?
と「ねえ、するの?」
静かに頷けばとしみつの顔は離れた
と「そっか。楽しんできて。」
明らかに不機嫌なとしみつ
ねえ、今なんで不機嫌?
それはてっちゃんとデートして欲しくないよってことでいいの?
「…嫌なら嫌って言って止めてもいいんだよ。」
私何言ってんの??
としみつは振り返って私を見つめる
と「ここで嫌って言ったらほんとに行かない?」
と「それなら行くな。って言っとく」
期待はしちゃいけないけど私は単細胞な人間だからそんな言葉だけでも嬉しくなっちゃうんだ。
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作者名:叶芽 | 作成日時:2019年6月15日 16時