〇智の止まらない咳 ページ15
Nside
ゲホッゲホッ…ゴホッゴホッゴホッ
隣の部屋、つまり大野さんの寝室から咳をしている声がする。
昨夜から今朝にかけて止まらないみたいで、俺が分かる限り、30分に一度は咳き込んでる感じ。
そんなこんなでもう起きる時間。
今日は、大野さんが朝食作る番だけど、無理そうだね。
ガチャ
隣の部屋のドアが開く。今から作るつもりなの？
ガチャ
あっ来た。
Ｏ｢ゴホッ…ンン…か、和？起きてる？｣
N｢うん、どうしました？｣
少し困った顔をしてる。
Ｏ｢あの、さ、ごめん。寝坊しちゃった。朝ご飯作れてない。｣
あぁ、咳は隠すパターンね。
じゃあ、俺から言っちゃうよ？
N｢んーん、大丈夫。…それよりさ、あなた咳出てるじゃない、平気なの？｣
今度は、罰の悪そうな顔になる。
Ｏ｢うん、ゲホッ…ﾀﾞｲｼﾞｮﾌﾞ。｣
N｢ほんと？まっいいや、何時迎えだっけ？｣
Ｏ｢ゴホッ…く、9時。｣
思いっきし咳しちゃってるし。
大丈夫には見えないんだよなー。
N｢ふふ、了解。じゃ、まだ時間あるし俺もうちょい寝るわ。｣
Ｏ｢分かった、、ほんとごめんね。｣
こっちが寝れば、あっちも寝るかなと思ってわざと言ってみたんだけど…。
ガチャ
あきらかに今、リビング入った音だよね。
マジかー。
ゴホッゴホッゴホッ…ﾊｧﾊｧ…
心配だわー、気を使わせないようにリビング行ったんだろうけど…どうしよ、いく？いかない？
しばらく、様子みよ。
それから30分。
リビングと寝室を何度も行き来しだした大野さん。
何してんだ？
ちょうど、大野さんがリビングに入ったタイミングで様子を見に行った。
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作者名：大宮ゆり | 作成日時：2019年3月28日 22時
