友達になら ページ3
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「…気持ち悪いね、急に言われると」
いつになく真面目な顔をした明那が、真向かいに座る俺に身を乗り出して「俺はまゆのこと好きだよ」と諭し出す、飯屋の時間。
勿論俺の隣には「キモがられてて草」と、お馴染みの義務笑いを添える不破くんもいる。
三「どんな我儘でも好きな子なら許してあげたいタイプなわけよ、俺は」
「そうだね、明那はそんな感じがする」
三「…けどさ、いくらまゆでもやりすぎだよ。これは」
お酒が入って、ご機嫌な明那のもったいぶるような口調。普段ならしれっと流してやるけど、とりあえず今は え、どれ？なんて態とらしく乗っかってやる。
不「俺わかるで明那、るりちゃんのことやろ」
三「そーだよ！！いくらなんでも、…Aちゃんのこと独り占めしすきやろぉ！！加賀美さんと！！」
不「それもう独り占め言わんのちゃう？」
「別に俺もハヤトさんも、独り占めしてるつもりはないと思うけど。俺らなりに可愛がってるだけだよ」
とか、口では言ってみるけど、実際独占欲はまあまあ出してしまっている自覚はある。独占欲というか、可愛い娘をどこにも出したくない親心というか、そんな感じ。
三「わーってるけどさぁ！なんかこう…さ、力になりたいなぁって思う時がたまにあんのよ。…消えちゃいそうだなって、思う時があんの」
不「まあ、それ以前に純粋に仲良くなりたさもあるしな。その仲良くなる一環で、助けれることがあればって感じ。」
消えちゃいそうだ、なんて。俺やハヤトさん以外も、そう感じる節があったのか。
急ブレーキを踏んだみたいに突然真面目になる明那と、素面の時より真面目に会話ができる不破くん。二人の目はいつの間にか、ここにはいないあの子を慈しむような色をしている。
…この2人、なら。
俺の大切な友達になら、Aを任せることができるかもしれない。
「…いいけど、簡単に手放してやらないでね。俺も放す気は無いけど、…あの子を俺以上に大事にするって、約束して。」
少し、ムキになったような言い方をしてしまっただろうか。
二人の顔を見ると、二人とも、__予想外な肌に、優しい表情を浮かべていて。
三「ん、…任せてよ。」
不「俺らがだーいすきなまゆとの約束、破るわけないやん。」
…そうだった、忘れてた。
「…破ったら、二人揃ってご飯の味しなくなるまでFPSでいじめ倒してやるから」
俺の自慢の友達になら、きっと彼女を、もっと笑顔にさせられる。
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続く
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tskr - とても楽しく読ませていただいておりました。もう更新がされなくなるのは寂しいですが、リピートしながら楽しませて頂きます！ (2022年7月28日 0時) (
レス) @page3 id: a0094a9f1e (このIDを非表示/違反報告)
黒見零 - 私は個人的ににじさんじさんの黛灰さんが好きなので彼氏（黛灰）彼女みたいな恋愛系を描いていただけるとありがたいです！！ (2022年7月26日 14時) (レス) id: bd73053ad0 (このIDを非表示/違反報告)
黒見零 - 面白かったです！！！みんなのキャラも変わってなくて自分が主人公になれた気がして読んでる時めちゃニコニコしてました💦（恥ずかしい）応援してます！ (2022年7月26日 14時) (レス) @page3 id: bd73053ad0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夢見鳥 | 作成日時：2022年5月11日 2時
