. ページ8
.
わたしの言葉を遮るように、両手にパンを持った小瀧くんが食い気味でわたしたちの間に入ってきた。
「ぁ...なんや、流星か」
「なんや流星か、って何か失礼やな」
小瀧くんは何故か流星の顔を見た途端ホッとしたような顔をした。
「あれ?そういや、しげは?仲良しトリオ1人欠けとるやん」
そう言って流星はキョロキョロと辺りを見回す。
「体育委員で集まりあるらしくておらんよ」
「...へぇ〜」
わたしがそう教えると、流星はニヤニヤしながら小瀧くんとわたしの顔をまじまじと見る。
え、何?
「じゃ、2人きりの昼ご飯楽しんでな。望、頑張れよ」
流星はニヤニヤ顔をそのままに、小瀧くんの肩をポンッと叩いて人混みの中に行ってしまった。
小瀧くんは顔を赤くして、「はよ行こ!」ってずんずん教室の方へ進んで行ってしまう。
あ、待って、わたし。
「ご飯買ってない!ごめん、小瀧くん、先行っとって」
嫌やけど、人混みの中に頑張って行くか...。
うわ、流星を盾にして着いて行けばよかった。むしろパシればよかった...。
そんなこと思いながら人混みの中に進もうとしたら、
「佐野さん!」
「え?」
振り向いたと同時に何かを投げられて、慌ててキャッチ。
危ないな!...って
「メロンパン好きなんやろ?」
小瀧くんが投げてきたのは、わたしの好きなメロンパン。
小瀧くんはニカッと笑って「俺、背ぇ高いからヒョイッと取ってきてあげたわ」と言った。
その笑顔が可愛くて、小瀧くんの優しさが胸に来て...。
いや、これは、さすがにあかんわ...。
「ありがと...」
不覚にも照れてしまう自分がいて、恥ずかしくなった。
「はよ戻ろ」
「うん!」
そう言われて、走って追いついて、何か嬉しそうな小瀧くんの隣を歩いた。
.
1577人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Sin.(プロフ) - このお話大好きです!!!重岡くんとの関係がどうなるかめちゃくちゃ気になります、、!続きがとっても気になるんですが、もう更新されることはないのでしょうか?ゆっくりでいいので更新していただけたら嬉しいです、、! (2020年10月4日 22時) (レス) id: 04bfd36de8 (このIDを非表示/違反報告)
おもち(プロフ) - benten20040310さん» 大変お返事遅れて申し訳ありません...!題名はウケを狙ったというかインパクトを狙ったのでそう言って頂け、作品を読んで頂けて嬉しいです!(=^^=)本当に素敵な言葉をありがとうございます! (2019年5月29日 9時) (レス) id: 6be394d6cc (このIDを非表示/違反報告)
benten20040310(プロフ) - 題名のインパクトに惹かれて読んでしまいました…! シゲがシゲっぽくてすごく好きです!!!! これからも頑張って下さい 。! (2018年11月22日 19時) (レス) id: 641dc2321d (このIDを非表示/違反報告)
もとこ(プロフ) - お酢んさん» ありがとうございます!(^^)わたしもこんな学生生活送りたい人生でした、、8割自分の理想の学生生活を書いてます笑 亀更新ですが、この作品をよろしくお願いいたします!(=^^=) (2018年11月7日 7時) (レス) id: 6be394d6cc (このIDを非表示/違反報告)
もとこ(プロフ) - まゆげなしこさん» わ!嬉しいお言葉をありがとうございます〜!!(=^^=)こんな人たちがいる学校、きっと楽しいですよね!亀更新ですが、この作品を温かく見守ってくださると嬉しいです! (2018年11月7日 7時) (レス) id: 6be394d6cc (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:おもち | 作成日時:2018年8月8日 22時