恋人になりたい重岡くんと友達でいたい佐野さん

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そんな、残念そうな顔されるとさぁ.......






｢あ、｣



『ん？』



｢わたしその日予定入ってるわ｣



『はぁ？』



｢やから30日にならへんかなあ。言うてみよ｣





"ごめん、みんな〜30日にでけへん？だめやったら全然大丈夫！"




グループLINEにそう送ると、トーク画面を開いている小瀧くんの既読と他数人の既読がつく。






"俺は大丈夫やで〜都合悪い人おったら言うて！"




"あたしも！てか30日は日曜やからみんな大体部活休みやない？"



"ごめーん俺リア充やから31日は隣町の花火大会デートやねんな、30日の方がかえって都合がええわ"



"うざ"



"雨降れ"






.......とまぁこんな感じの返信が来た。




みんな優しいしノリが良いこった。





｢よかった、30日でもええみたい。.......しげと小瀧くんも30日でも大丈夫？｣



｢俺は大丈夫やけど.......｣



『.......俺も』




そっかー、よかった！と言ってチラリと小瀧くんを見ると心底嬉しそうな顔をしていた。耳を赤くして。




よかった。相当行きたかったんだろうな。ここに来て初めてのお祭りだろうし。




｢じゃあ、俺、バスやから｣



『おん、じゃあまた明日な』



｢お疲れ様ー｣




ちょうど来たバスに小瀧くんは乗り込んで帰って行き、わたしとしげはゆっくりと歩いて行く。





しげが全然話さない。考え事をするように一点を見つめている。






.......あの時のようだ。









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