セカンド･キス

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＿＿＿＿望の話を、聞いてあげてくれへんやろか。






のんちゃんママと話してから5日経った。





＿＿＿＿望な、この前帰ってきた時この世の終わりみたいな顔して帰ってきたんや。




どうしたん？って聞いたら、




『俺はどうしたらいい？』





って泣きそうな声で言うんよ。




最初はアイドル活動についてかと思ったんやけど、違った。




『泣かせてしもうた』



って言うねん。誰を、とかは言わず。




でももう私はすぐわかった。Aちゃんのことなんやろうなって。





｢望はどうしたいん？｣



『……ちゃんと話したい』



｢じゃあ話を、｣



『もう会わないでほしいって言われた』






衝撃やった！Aちゃんにそんなこと言われるなんて望は一体何したんや！？って思ったなぁ。




……おばちゃん、まさかAちゃんが望に告白してくれたなんて知らんかったから……。







私、こう言ったねん。








何も動かずそのままでいるか、行動して拒否されるか、はたまた受け入れてもらえるかは望次第やで、って。






そしたら望、ふにゃっと笑ってさ、





『行動してもしなくても気まずいんやったら、当たって砕けろでプラマイゼロやもんな』





＿＿＿＿お母さん、ありがとう。







って言うねん。









……Aちゃんがほんまに望と会いたくないって思ってたら、ごめんな？








やっぱり、親として、望に後悔してもらいたくないねんな。






……Aちゃんにも。






やから、望がAちゃんに話しかけたその時は、







向き合ってあげてくれへんかな。









のんちゃんから、逃げずに、向き合う。





もし、のんちゃんの話を聞く、そのタイミングが来たらって思うと、既に逃げ出したくなって仕方ないけれど、





ちゃんと逃げないって、向き合うって、決めた。









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