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金曜日の朝、学校に行くと幼馴染の育(いくみ)がわたしの席に座っていた。
「いくちゃん、おはよ」
「Aおはよ!」
いくちゃんとは小学校の頃からの仲で、時々のんちゃんと3人で遊んだりもしていた。
「望くん、今日のMステ出るってなあ」
「ね、頑張ってるね」
「ほんま、ジャニーズ様と小さい頃遊んでたなんて夢のようやわ」
いくちゃんは腕を組んでしみじみとそんなことを言う。
そうやねえ、って相槌を打つと、いくちゃんは心配したような顔してわたしの顔を覗き込んできた。
「……望くんと会ってないん?」
いくちゃんはわたしの気持ちを知るたった1人の友達。
「……会ってないよ。4年前からずーっと変わらんよ」
「そっかぁ……」
いつからだろう。
のんちゃんを「お兄ちゃん」から「男の子」として意識し始めたのは。
叶わないってわかっていながらも何で諦められないんだろう。
まともに会えてないのに、これからも会える訳じゃないのに、何で忘れられないんだろう。
会えない時間が、のんちゃんへの「好き」を強くしてしまった。
「……幼馴染とはいえ、ジャニーズ様に恋なんかしても実らへんのにねえ」
自嘲気味に言葉を漏らした私の頭を、いくちゃんはぽんぽんと撫でてくれた。
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めぐ - ありがとうございます! (2018年8月14日 19時) (レス) id: a7fb3732e1 (このIDを非表示/違反報告)
もとこ(プロフ) - めぐさん» 了解しました!(*^^*ゞここでもお知らせさせて頂きますね! (2018年8月14日 8時) (レス) id: 6be394d6cc (このIDを非表示/違反報告)
めぐ - 続編出したときは、「セカンド・キス」の方にもお知らせしていただけたら助かります! (2018年8月10日 20時) (レス) id: a7fb3732e1 (このIDを非表示/違反報告)
もとこ(プロフ) - めぐさん» 本当ですか!きゅんきゅんして頂けて嬉しいです!(^^)続編も書きたいなぁとは思っているので、続編出るまでお待ち頂けると嬉しいです!嬉しいコメント、本当にありがとうございました! (2018年8月9日 9時) (レス) id: 6be394d6cc (このIDを非表示/違反報告)
もとこ(プロフ) - らなさん» 最後まで読んで下さり、ありがとうございました!そう言って頂けて光栄です!新作もできましたのでぜひ読んで頂けると嬉しいです!素敵なコメント、本当にありがとうございました! (2018年8月9日 9時) (レス) id: 6be394d6cc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もとこ | 作成日時:2018年7月1日 0時