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笹口「…増えたな。」
気付けば視聴者数は3万を超えていた。
恐らくTwitterあたりで大炎上しているのだろう。
島原「じゃあそろそろ質問に答えてもらいますかね。」
笹口「嘘ついたらその場で"これ"を流すからな。」
カメラに映らないところにいる島原と笹口がメンバーの個人情報の書類をヒラヒラとさせる。
生配信だから、一度ここに映ったら終わり。
…あっちがどの程度調べているのか分からないけど、
恐らくある程度の事は知っているのだろう。
島原「はい、じゃあはじめの質問。名前は?」
「…日吉…」
島原「絢斗、とは言わせないけど。」
「…日吉A。」
そう答えたら何処からか出してきたシュレッダーに書類の中の一枚が吸い込まれていく。
笹口「そうそう。お前が素直に答えたらメンバーさんの大事な情報はちゃんと処分するからな。」
…つくづく性格が悪い。
要は私に真実を答える以外の選択肢は無いのだ。
島原「性別は。」
こんな短時間でグッと増えた視聴者数。
気付けば5万人を超えていた。
興味本位か、コメント欄で犯罪だと呼びかけにきたか、
誰も助ける気なんて無いのに、ただ目撃者が増えていく。
島原「…性別は。」
「女。」
事務所に入って9年。
守り続けてきたものが一瞬にして壊れた。
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作者名:朱希 | 作成日時:2020年5月23日 22時