嘘からはじまるストーリー (ページ11)

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「はぁ…はぁ…。」

息が切れる。

私には到底追いつけないハイレベルなダンス。

…やばいかも。

渡辺「…おい。」

渡辺くんがこっちに向かってきた。

怒られる…そう思って身構えた瞬間

渡辺「ここは、こうやんの。」

目の前で実際に踊って見せてくれる。

「…こう…？」

渡辺「あーそうそう。で、その後は…」

…あれ。
見捨てないでくれてる…。

周りを見渡すとニヤニヤしてる他のメンバー。

渡辺「おい！聞いてんのかよ！」

「あああすみません…。」

態度と言葉は怖いけど…
あれ、意外と優しい？

渡辺「お前もメンバーなんだからこのぐらい出来なきゃ困るだろ。だから教えてやってんの！」

「…ありがとうございます…。」

嬉しかった。
自分もメンバーだと認めてくれて。

渡辺「何笑ってんだよ気持ち悪ぃ…あと、敬語ダルいから辞めろ。」

「えっ…。」

宮舘「そうだよ。俺たち先輩とは言え、同じグループでやってくんだから堅苦しくない方が良いからね。」

佐久間「呼び方も他の先輩たちみたいに苗字にくん付けじゃなくて良いしさ。」

深澤「意見とか有ったら全然言って。」

岩本「アクロバットの練習とかも付き合うし…あ、それは阿部もやった方が良いんじゃね？」

阿部「…ちょ！今俺関係なくない？」

渡辺「良いからレッスン続きやんぞ。出来ないんならやるしかねーだろ。」

「…はい！」

心の底から頑張ろうと思った。
絶対にこの人たちの足を引っ張りたくない。
いや、このグループに必要な存在になりたい。

そしてもう一つ夢ができた。

このグループで、一番上を目指す。