金木犀の罠 ページ28
バイトが終わり、外へと顔を出すと
『わ、金木犀かぁ...』
何処からか漂う金木犀の匂いにハッとした
もう金木犀が咲く季節なのか...
一年もあっという間だったな、
なんてしんみりする。
ちょっと、観に行ってみようかな。
今しかない季節の匂いに目を向けてみよう
その思いのままに電車に乗ると家の最寄り駅のそばの金木犀が植わった場所へと向かった。
今思えばその判断が間違っていた。
わ、いい匂い
植わった場所へと近づく度に強く香る金木犀
そのまま特に何も考えず歩みを進めると
カップルかな、いいな
前方に見えたカップルらしき男女を何となく視界に入れながら歩いていると
突如女の子の方が男の人の方に抱きついた。
わ、大胆
私の帰路でもあるからそちらへ歩いていると明るく照らされた男の人の顔を見て
刮目した。
.
『じぇ...の...？』
.
夜の明かりに照らされたその金色の髪の毛と、伏した目に縁取られた長いまつ毛
スっと通った高い鼻
私が見間違えるわけも無いのだ。
心臓が大きく跳ねた
ジェノなんて好きじゃないのに。
胸がちくりと痛みを感じる。
喉に蓋がされたみたいに上手く呼吸が出来なくて、更には目の前が真っ暗になる感覚だった。
足も動かなくなってしまってその場から動けなかった。
なんで...
モヤモヤした気持ちが溢れて止まらない
「ジェノ君、今日はありがとう。大好き｣
女の子はそう言うとジェノの身体にぎゅっと抱きついた。
.
『ぇ....』
.
本当に、本当に一瞬の事だったし、
もしかしたら見間違いかもしれないけど、
女の子は私の方を見ると少し笑ったような気がした。
「行こうジェノ君」
そう言うとジェノの手を引いて歩いていってしまった。
そこからどうやって帰ったかなんて、正直全く覚えていない。
フラフラと暗い夜道を家まで歩いて帰り、今、私はベッドの上にいるのだ。
時計を見れば日付はもう少しで変わろうとしていた。
それでもジェノはまだ帰ってきていない。
『なんなの。私ばっかり、一人で浮いたり沈んだりバカみたいじゃん。』
思わず零れそうになる涙を懸命に堪える事しか今の私には出来ないのだ。
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ほくほくスイートポテト男爵芋娘(プロフ) - さなこさん» さなこさんー！遅くなりましたm(__)m私もコメント読んでニヤニヤしてました笑笑もう、本当にお仕事でお忙しい中この小説を読んでいただいて、コメントまで....感無量ですTTこれからも性癖全開で楽しんでいくのでお付き合いくださいませ！笑お仕事お疲れ様です( ´ ▽ ` ) (2021年10月14日 13時) (
レス) id: 2e9247ccdf (このIDを非表示/違反報告)
さなこ(プロフ) - はじめまして、、仕事中に読んだのが間違いでした、、(仕事せい)にやにやが止まらず大変でしたこのご時世のマスクにはじめて感謝しました、、下の方の汗お似合いというコメント激しく同意します！これからもたのしみです！ (2021年10月12日 19時) (レス) @page49 id: a10af9d64e (このIDを非表示/違反報告)
ほくほくスイートポテト男爵芋娘(プロフ) - SFさん» SFさぁぁん！わー！おはよう御座いますー！朝一番にコメント読んで笑っちゃいました、が！とても分かりますヽ(；▽；)ノ本当に似合いますよね笑私も早くイチャイチャ書きたーいTTので更新スピード新幹線で頑張りますね(´∇｀)良い三連休を！SFさんありがとうございます! (2021年9月19日 5時) (レス) id: 2e9247ccdf (このIDを非表示/違反報告)
SF(プロフ) - ううっ、、、今後の展開にウズウズします。早くイチャイチャが見たいです。でもこのもどかしい関係も大事ですよね、、わかります。ジェノくんって本当に汗が似合いますよね、（私の頭の中を垂れ流してすみませんww） (2021年9月19日 2時) (レス) id: 3dff394c60 (このIDを非表示/違反報告)
名無し87286号(プロフ) - SFさん» わぁぁあ！SFさん、おはようございます！全人類の希望ですよね！うわ凄い嬉しいです(Ｔ▽Ｔ)SFさんの期待に添えるように精一杯頑張ります(*´∀｀)コメントしていただいて本当にありがとうございました！！ (2021年9月17日 7時) (レス) id: 2e9247ccdf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ほくほくスイートポテト男爵芋娘 | 作成日時：2021年9月16日 2時
