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食物手芸部に行くとはいってもほぼお菓子を貰いに行っただけだったため、用事はすぐに終わった。
「あ、パクさん」
「クォン君」
4人で雑談しながら廊下を歩いていると、Tシャツにバスパンというやる気満々なクォン君と鉢合わせした。
「今日もバスケ部行くの？」
「おう！もう入部届書いちゃった！」
部員になった気、というか。もう入部していたらしい。
「早いね。あれ、」
チラッと目線をずらすと、ニコニコしているクォン君の後ろに隠れていた、高身長で切れ長な目をしたイケメンが顔を覗かせた。
「あー！こいつもバスケ部！俺と中学が一緒なの！」
クォン君が説明してくれたその人の第一印象は、なんていうか...怖そう。
目が合っても会釈をしてくれただけで、彼が言葉を発することはなかった。
「パクさん、明日は来る？」
「うん。行こうかな」
「やったー！先輩達に言っておく！！」
じゃ！俺ら行くから！と嵐のように走り去っていってしまったクォン君達を横目で見ながら、スア達に視線を戻す。
パッと目が合った3人の顔は、キラキラと輝いていた。
「A！クォン君と仲良いの！？」
「仲良いっていうか...まぁ、うん」
「っていうかなんかいいよねああいうの。バスケ部同士のさ、」
「うわ、すごいわかる」
よく分からないけど、すごく盛り上がっている様子のスアとナユン。
「でもまだ入ると決めた訳じゃ、」
「え？他にやりたい部活あるの？」
「ないけど...」
確かに楽しそうだし、やりがいもありそうだし、先輩達もクォン君も優しそうだから上手くやっていけそう。...だけど、やっぱり心配なことがある。
「だって男子しかいない部活だし、男好きみたいになるかなぁって...」
「なんだ、そんなこと？」
キョトンとしているジウ。いやいや、これでも結構重要な悩みなんだけど。
「やりたいならやってみなよ」
「...そういうもんかなぁ、」
うーん、私にはまだ決められないや。
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作者名：key
| 作成日時：2021年1月5日 15時
