7-TEEN (ページ46)

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『は？誰に？』

2年生の先輩達とか、1年生もだよ。

そう言われても自分にとっては聞いた事のないような話だったから、いまいちピンとこなかった。

『A、なんか言ってたのか？』

『いや、本人からは何も聞いてなくて、一応僕から聞いてみたけど...教えてくれなかったよ。多分、僕達が関わってるからだと思う』

ジュナの綺麗な顔が、ライトに照らされてゆっくりと歪んだ。

『......僕たちのせいで、Aが嫌がらせされてるんだよ』

ジュナが言ってたことは本当だった。

それが決定的にあからさまになったのは後日のことで、ホシがクラスでAと仲のいい友達から話を聞いて初めて、俺らはその事情を知った。

毎日下駄箱を覗かれて、自分の知らない何かを入れられたりするなんてたまったもんじゃないだろう。

そんなことをされているのに自分たちに何も相談してくれなかったことに、悔しさから怒り出すホシがいた。

「どうするんだよ」

ホシ、ウジ、ジュナと歩いて帰っている時、必然的にその話になった。

擦り切れたスニーカーの爪先をじっと見つめていたウジが、そう言って信号で足を止めた。

「どうするもこうするもないだろ。黙って指咥えて見てろってか？」

イライラし出すホシをジュナがまぁまぁ、と宥めるように手をかざす。

「Aは僕達に知られたくないと思ってずっと隠してきたんだよ。変に探って更に悪化させちゃったらどうするのさ」

「そうだけどよー...」

「アイツだって大事にしたくないと思うし、気付かれないように裏で止めさせるのが1番だと思う」

俺の言葉に渋々といったように頷くホシ。

そんな時だった。

会話がピタッと止まって、全員が一斉に耳を澄ませた。

「男バスのマネージャーの子、やっぱりウザくない？」

今まさに、タイムリーな話題だった。