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両者一進一退。接戦だったけど、最終的には僅差で負けてしまった。
悔しそうな顔をした選手達がベンチに戻ってくると、顧問の先生の話を聞いて軽くミーティングが始める。
「お前らアップしとけ、次出すぞ」
顧問の先生は、そうやってベンチに座っているそれ以外のメンバーに声をかけた。
本戦のようなものが終わると、次はベンチメンバー達が試合に出る。まだ出てなかった3年生と2年生、そして後ろで応援していた1年生。
一番最初に出るのはまさかのホシとウジで、一気に緊張感が高まってしまった。
大丈夫だよね、流石に乱闘とかには.........
「心配しすぎ。何とかなるだろ」
みんなのジャージを受け取って畳んでいると、後ろからウォヌが話しかけてきた。
「そうだよ！僕たちもすぐに出るし、上手くいくようにフォローするからさ！」
それに続くようなジュンの言葉。
「...だよね！そうだよね」
嫌な予感がするのは、私の気のせいだよね。
＿＿＿どうしてこうなった。
目の前には深くため息をつく部長さんと、向かい合ってきまり悪そうに俯いているホシとウジ。
遡ること数分前。
2年生2人と交代してコートに出たホシとウジは、最初の数分は息が合っていた。
しばらくしてウォヌとジュンがコートに入ると、先輩がいなくなったことによって積極的にボールを貰いたがるホシと、バランスよくボールを回してセットオフェンスを繰り広げるウジとの間で亀裂が生じ出した。
司令塔であるポイントガードのウジと、オールマイティーなスモールフォワードのホシ。2人がセンターライン付近でごちゃごちゃ揉めているから、とてもじゃないけど2人よりゴールに近いウォヌやジュンの元にボールが回ることはなくて、試合は圧倒的に劣勢となってしまった。
本当に相性が合わないとは思ってたけど、まさか試合になって再び痛感することになるとは。
慌ててタイムアウトを取った顧問と、怒りを露わにする部長さん。
「お前らが仲直りするまで試合出さないから」
相当お怒りの様子の部長さんに、2人とも不服そうではあったものの自分達の非を認めたらしい。
...本当に、どうするんだ。
私が介入したところでどうにかできる訳じゃないんだけど、このままじゃダメだ。
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作者名：key
| 作成日時：2021年1月5日 15時
