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色々あってやってきた週末。
今回は相手校の体育館にお邪魔させてもらうから、各自現地集合。
私は特に一緒に行く相手も居ないし、北高には以前も行ったことがあるから別に1人でも大丈夫。そう思ってたんだけど、どうしてだか前日にジュンから連絡が入りまして。
『A〜場所わかんないから一緒に行ってくれない?』
なんて言われたら断る訳にも行かなかったから、結局一緒に行くことになった。
高校の最寄り駅で待ち合わせすると、ジュンは時間ピッタリにやって来た。
「ジュナ〜」
ゆるゆると手を振ると彼もにこやかに振り返してくれる。
「Aって家どこなの?」
「東高の方!...って言っても、まだあんまり分かんないよね、」
「んーん!分かる!中央区の方だよね?」
「あ、そうそう!」
私達の高校は南高。ジュンは南高の近くに住んでいるらしいから、今さっき起きたばっかりでまだ眠いらしい。
「あれだよね、ホシとウォヌは西高の方だって」
「そうそう!だからホームまでしか一緒じゃないんだ〜」
「私とは途中まで方向一緒?」
「かも!」
練習が終わってもマネージャーは戸締りやらなんやらの仕事があるから、帰る時間は選手達より遅い。
1年生は方向が一緒の人達でまとまって帰ってるみたいだけど、ジュンや私の方向に乗る人は少ないんだとか。
「まあ僕は1駅だけなんだけどさ!他はみんな下り方向だし...」
って言うジュンはちょっぴり寂しそう。
南高で上り電車を使う人の割合は低いから、部内でも少数派みたいだ。私もちょっと気持ちが分かるから同情してしまった。
「Aが良かったら一緒に帰りたいんだけど...ダメ?」
「いいけど、ほら私戸締りとかあるからさ。ジュンのこと待たせちゃうよ?」
「それまで自主練してるから大丈夫!」
「そう?じゃあ...」
これからは一緒に帰ろう、と言うとジュンは嬉しそうに口角を上げた。
やった!と喜んでるのが可愛くて、私も自然と笑顔になる。
...ジュンといるとマイナスイオンを感じるよね、なんでかはわかんないけど。
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作者名:key | 作成日時:2021年1月5日 15時